2025年のアフリカの天然ガス消費は前年比3%増、LNG輸出は減少

(アフリカ、ナイジェリア、アルジェリア、エジプト、モザンビーク、世界)

調査部中東アフリカ課

2026年01月27日

国際エネルギー機関(IEA)は1月23日、天然ガスに関する報告書「Gas Market Report Q1-2026」に関するプレスリリースを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同報告書によると、世界の天然ガス需要は、2024年に堅調な伸びを示していたところ、2025年に伸びは鈍化し、天然ガス消費量は約4兆2,860億立方メートルだった。2026年は、液化天然ガス(LNG)の供給増も見込まれ、天然ガス消費がさらに増加し、過去最高を更新するとの予測だ。なお、2025年上半期はガス供給が逼迫し価格が上昇していたが、下半期に米国などでのLNGの生産が増加し、価格が下落したという。

アフリカの天然ガス消費量増加

アフリカにおける天然ガス消費量は、発電と産業活動の拡大などにより、2025年に約3%増、2026年に約2.5%増加するとの予想だ。なお、発電源が石油、石炭などから天然ガスに移行するケースもあるという。世界の地域別消費量を見ると北米やアジアでの消費が多く、アフリカではまだ少ない。

2025年の世界の各地域の天然ガス消費量は次のとおり(かっこ内は主要国)。

  • 北米:1兆1,750億立方メートル(うち米国9,530億立方メートル)
  • アジア大洋州:9,820億立方メートル(うち中国4,340億立方メートル)
  • ロシアCIS:6,400億立方メートル(うちロシア5,060億立方メートル)
  • 中東:6,390億立方メートル
  • 欧州:5,220億立方メートル
  • アフリカ:1,750億立方メートル
  • 中南米:1,540億立方メートル

アフリカでのLNG輸出は減少、新たな輸出国も

報告書によると、アフリカの2025年の最大のLNG輸出国はナイジェリアだった。2025年にコンゴ共和国とセネガルにおける新規の浮体式液化天然ガス(LNG)生産施設(FLNGプラント)での生産が拡大し、モーリタニアも新たにLNG輸出国となったほか、アンゴラ、モザンビーク、ナイジェリアでの操業が改善したという。

一方、アルジェリアの輸出減少と、エジプトでの輸入増などにより、2025年のアフリカのLNGネット輸出量は15%減となった。アルジェリアでは国内需要の増加や油田の施設の老朽化やメンテナンスなどによりLNG輸出量が前年比18%減少した。また、エジプトでは、天然ガスの国内生産の低迷の半面、国内需要の増加により、2025年にLNGを過去最高の125億立方メートル輸入し、うち約8割を米国から輸入したという。また、イスラエルからは約84億立方メートルをパイプラインで輸入したという。

モザンビークでは引き続き治安の懸念や資金調達の不確実性もあるが、2028年には新たなLNGプロジェクトの生産開始も予定されている。

(井澤壌士)

(アフリカ、ナイジェリア、アルジェリア、エジプト、モザンビーク、世界)

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