2025年の輸出入額が過去最高を更新、貿易黒字は縮小
(ブラジル)
サンパウロ発
2026年01月13日
ブラジル開発商工サービス省(MDIC)は1月6日、2025年(通年)の貿易収支(通関ベース)を発表した。輸出額(FOB)は前年比3.5%増の3,486億7,649万ドル、輸入額(FOB)も6.7%増の2,803億8,294万ドルとなり、ともに過去最高を記録した。貿易黒字は682億9,355万ドル(前年比7.9%減)となった(添付資料表1参照)。黒字額は、現行方式で統計を取り始めた1989年以降で、2023年(989億293万ドル)および2024年(741億7,656万ドル)に次ぐ過去3番目の水準となった。
国・地域別の輸出額をみると(添付資料表1参照)、最大相手国の中国向け(構成比28.7%)は前年比6.0%増、アルゼンチン向け(構成比5.2%)は31.4%増と好調だった。一方、米国向け(構成比10.8%)は6.6%減少した。米国向けの減少は、ドナルド・トランプ大統領が2025年2月以降に発表した広範な品目に対する関税引き上げの影響とみられる。他方、中国向けの牛肉や、アルゼンチン向けの自動車関連品目の増加が輸出額全体を押し上げ、米国向けの減少を相殺し、総輸出額は過去最高となった(注1)。
全輸出の品目別では、主要輸出品である牛肉(前年比42.5%増)、大豆(1.4%増)、コーヒー(31.1%増)、トウモロコシ(5.0%増)や金(66.1%増)が増加した。一方、原油・粗油(0.7%減)、鉄鉱石(3.0%減)、砂糖・はちみつ(24.1%減)、石油製品(10.4%減)、パルプ(3.1%減)、鶏肉(2.9%減)、飼料(16.8%減)は減少した(添付資料表2参照)。原油・粗油については、現地紙「UOL」(1月9日付)は、輸出量の増加にもかかわらず国際価格の下落(注2)が輸出額の減少につながった、と報じている。
輸入額を国・地域別にみると、最大相手国の中国からの輸入額は前年比11.5%増、米国からは11.3%増となった。輸入額全体の増減に対する寄与率では、中国が41.6%で最も高く、米国(26.2%)とともに輸入増加を牽引した。品目別では、エンジン(前年比29.6%増)、薬剤(獣医用を含む)(24.8%増)、殺虫剤・殺菌剤(16.7%増)が大きく増加した。
(注1)MDICの統計によると、2025年のアルゼンチン向け輸出金額上位4品目は、乗用自動車(38億493万3,996ドル、前年比76.6%増)、自動車用部品(17億4,718万657ドル、12.5%増)、貨物自動車(11億3,357万8,649ドル、88.9%増)、その他の道路走行車両(9億4,158万9,735ドル、2.5倍)だった。また、中国向けの牛肉輸出額は88億4,291万4,327ドル(47.9%増)だった。
(注2)2025年の国際原油価格低下について、英紙「ガーディアン」(1月1日付)は、主要国の経済成長の弱さに加え、トランプ米大統領による政策の影響で世界最大のエネルギー輸入国である中国の需要が鈍化している点を指摘している。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル)
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