米アマゾン、自社ブランドの「フレッシュ」と「ゴー」全店舗閉鎖へ、ホールフーズに投資を集中
(米国)
ニューヨーク発
2026年01月28日
米国アマゾンは1月27日、同社が展開してきた実店舗「アマゾン・フレッシュ」および「アマゾン・ゴー」の全店舗(計72店舗)を閉鎖すると発表
した。
アマゾンは発表で、「自社ブランドの食料品実店舗では前向きな兆候がみられるものの、大規模な展開に必要な、適切な経済モデルに基づく真に差別化された顧客体験を創出できなかった」と説明した。これを受け、実店舗への投資を再配分し、2017年に買収した自然食品を専門とする高級スーパーマーケットのホールフーズ・マーケットの新規出店や配送サービスに注力するという。特に食品の同日配送サービスの拡大を重視しており、オンラインとオフラインの融合を図る戦略に転換している。
アマゾンが実店舗展開を進めた背景には、電子商取引(EC)の事業に対する限界意識や、ネット通販だけでは獲得が難しい店舗接点の確保があった。アマゾン・フレッシュは、高級志向のホールフーズに対し、より一般大衆向けの品ぞろえを強みとしてきた。近年、ハイテク技術を駆使したショッピングカートや低価格路線を中心に展開を進めていたが、最終的には集客が伸び悩み、苦戦を強いられていた。また、レジ待ち不要で自動決済を売りにした「アマゾン・ゴー」は、広範な支持を得るには至らず、2023年以降、店舗の半分以上が閉鎖に追い込まれていた。
ただし、アマゾンは実店舗事業を断念したわけではなく、戦略の再構築を進めながら継続的な展開を模索している。同社は2026年1月、イリノイ州オークランドパークに過去最大規模の約23万平方フィート(約2万1,400平方メートル)の超大型複合店舗を開設する許可を得た。一方で、好調な小型店「ホールフーズ・マーケット・デイリー・ショップ」を2026年までに5店舗増設する方針だ。大規模な複合店舗から地域密着型の小型店まで、多角的なフォーマットで店舗網の最適化を図るという(「ウォールストリート・ジャーナル」紙1月27日)。
(樫葉さくら)
(米国)
ビジネス短信 927637d144234569




閉じる
