北京市、住宅購入に関する規制を緩和
(中国)
北京発
2026年01月05日
中国の北京市住宅都市農村建設委員会など4部門は2025年12月24日、「北京市の不動産関連政策のさらなる最適化に関する通知」(京建発[2025]565号)
を発表し、即日施行した。住宅不動産の購入や開発を促進するための制限緩和となる。具体的な政策は次のとおり。
- 北京市戸籍を持たない世帯による住宅購入において要件となる、社会保険または個人所得税の納付実績を、五環路内の住宅購入は連続して2年以上の納付、五環路外の場合は連続して1年以上の納付に調整する(注1)。
- 2人以上の子供がいる世帯は、現行の住宅購入制限政策に加え、五環路内でさらに1軒の住宅を購入できることとする(注2)。
- 各銀行は、北京地区市場金利設定自律メカニズムの要求および銀行自身の経営状況や顧客リスクなど各種要素に基づき、個人向け住宅ローンにおいて、1軒目と2軒目の住宅を区別せず、金利水準を合理的に決定することとする。
- ローン申請者が住宅積立金借り入れを利用して2軒目の住宅を購入する場合の最低頭金比率を25%以上とする(注3)。
- ビジネス環境の最適化のため、入札・競売・公示により住宅、ホテル、オフィスビルなどを含む土地を取得する不動産開発プロジェクトの組成方式を、市区分級認可(注4)から区級届出制へ変更する。
北京市統計局の12月16日発表の2025年11月統計によると、北京市の商品住宅販売価格は、新築住宅が2024年4月以降、中古住宅が2023年10月以降、一貫して前年同月比でマイナスとなっている。2025年1~11月の住宅着工面積は前年同期比10.4%減の637万7,000平方メートル、住宅竣工(しゅんこう)面積は24.5%減の480万3,000平方メートル、新築商品住宅販売面積は6.9%減の618万平方メートルだった。北京市における住宅市場は、販売価格、開発・販売面積ともに減少が続いている。
住宅都市農村建設部は、全国住宅都市農村建設工作会議を12月24~25日に開催した。会議では、2025年は不動産市場の底入れおよび回復に向けた持続的な取り組みを推進しつつ、不動産の発展の新たなモデルの構築を推進するとした。また、対外開放政策に融合するかたちで、世界都市デー(10月31日)での中国ホームイベントの開催および第1回中国・中央アジア建設相会議の開催を推進、政府間調整メカニズムを構築し、建設企業の海外進出を支援するとした。
(注1)従来、社会保険または個人所得税の納付実績は、五環路内の商品住宅の場合は連続して3年以上の納付、五環路外の場合は連続して2年以上の納付が要件とされていた。今回の調整でそれぞれ1年短縮された。
(注2)現行の住宅購入政策は、北京市の戸籍を有し、子供が2人以上の家庭は五環路内の物件を2軒まで、北京市の戸籍は非保有ながらも北京市で2年以上社会保険もしくは個人所得税を納付している、子供が2人以上の家庭は五環路内の物件を1軒まで購入できるとしていた。今回の調整で現行の政策に加え、さらに1軒購入できることとなる。
(注3)従来の北京市の2軒目の住宅購入における最低頭金比率は30%以上だった。今回の調整で5ポイント引き下げられた。
(注4)市レベルの担当部門と区レベルの担当部門の双方による共同認可。北京市の行政区画は市の中に16の区がある。
(亀山達也)
(中国)
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