国防相が交代し、第1副首相兼デジタル変革相のフェドロフ氏が就任、シュミハリ氏は第1副首相兼エネルギー相に
(ウクライナ)
調査部欧州課
2026年01月16日
ウクライナ最高会議(国会)は1月14日、第1副首相兼デジタル変革相のミハイロ・フェドロフ氏を国防相に、国防相で前首相のデニス・シュミハリ氏を第1副首相兼エネルギー相に任命する決定を承認した。シュミハリ氏の任命については、13日に一度否決されていた。
ボロディミル・ゼレンスキー大統領は14日、フェドロフ国防相と会合を行い、防空強化が国防の最優先事項として、早急に具体的な取り組みを決定する必要があると述べた。また、デジタルやドローンなどウクライナ軍における技術的要素の強化や、国防予算の監査、国防と経済双方を考慮した動員プロセスの変更などを指示した。
フェドロフ国防相は任命後の国会演説で、国防政策の主要な優先事項として軍事改革、前線への物品供給にかかるロジスティクスの改善、汚職リスクの排除などを挙げた。また、軍人に対する訓練や経済的・社会的支援の向上、国際パートナーとの協力の深化、防衛産業の発展などの注力分野について述べた。
シュミハリ第1副首相兼エネルギー相は国会での演説で、エネルギー政策の3つの優先事項、a.復旧(電力インフラやガスインフラの復旧、予備能力の確保など)、b.持続可能性(能動的・受動的防護の強化、電力企業と連携のうえ電子戦の導入や防空システムの設置、分散型発電の開発など)、c.近代化(欧州とのエネルギー統合、国境付近の送電線や連系線の整備・近代化など)を挙げた。
大統領府や保安局の長官も刷新
2026年1月に入って以降、大統領府、国境警備隊、保安局(SBU)幹部の交代も相次いでいる。ゼレンスキー大統領は2日、キリロ・ブダノフ国防省情報総局局長を大統領府長官に任命した。前任のアンドリー・イエルマーク氏は2025年11月、汚職対策機関からの家宅捜索を受け、辞任していた。
ゼレンスキー大統領は1月4日、ウクライナ国境警備局のセルヒー・デイネコ長官を解任し、ワレリー・ワブリニュク第1副長官を長官臨時代行に任命した。
SBUのワシリ・マリュク長官は1月5日、長官職を辞任することを発表し、国会が13日にこれを承認した。マリュク氏は、2025年6月にロシアの複数の空軍基地をドローンで攻撃し戦略的爆撃機を破壊した「クモの巣作戦」をはじめとする複数の特殊作戦を実行した人物で、複数の軍関係者から留任を求める声があがっている。ゼレンスキー大統領は1月5日、SBU特殊作戦センター「A」のエウヘニー・フマラ隊長をSBU長官臨時代行に任命する大統領令に署名した。
(柴田紗英)
(ウクライナ)
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