ミャンマー、輸出外貨収入の現地通貨への両替割合を15%に引き下げ

(ミャンマー)

調査部アジア太平洋州課

2026年01月14日

ミャンマー中央銀行は2026年1月7日付で外国為替管理法第49条(b)の権限を行使し、企業が輸出で得た外貨収入の15%を1営業日以内に現地通貨チャットに両替しなければならないとする通達(No.2/2026)を発出した。同通達では、2024年8月7日付通達(No.37/2024)により規定されていた25%(2024年8月14日記事参照)を、15%に引き下げた。2026年1月1日から発効すると発表した。

本通達により、企業は輸出で得た外貨の85%について、チャットへの両替を1カ月間猶予され、貿易取引などに使用するほか、外国為替取引の公認ディーラーの銀行や第三者への売却が可能となる。

政府は、現地通貨への兌換(だかん)率を改善することで輸出事業者へのインセンティブを高め、外貨収入増を期待しているとみられる。輸入事業者にとっても、公定レート以外で両替可能な外貨割合が増えることになる(注)。

同国では、2021年2月の国軍による権力掌握以降、輸出で得た外貨収入の現地通貨への兌換を義務付ける通達が繰り返し発出されている。概要は次のとおり。

  • 2021年9月3日付通達(No.33/2021):輸出業者が得た外貨収入について、4カ月以内にチャットに両替することを義務化
  • 2021年10月3日付通達(No.35/2021):輸出業者が得た外貨収入のチャットへの強制両替について、その期限を「4カ月以内」から「1カ月以内」に短縮
  • 2022年4月3日付通達(No.12/2022)と指令(No.4/2022)、2022年4月5日付指令(No.5/2022)と指令(No.6/2022):外貨収入のチャットへの1営業日以内の強制両替などを含む外国為替管理の大幅な規制強化
  • 2022年8月5日付通達(No.36/2022):輸出業者が得た外貨収入の35%はチャットへの強制両替を1カ月間猶予する緩和措置を発表
  • 2023年7月13日付通達(No.15/2023):輸出業者が得た外貨収入の50%はチャットへの強制両替を1カ月間猶予する緩和措置を発表
  • 2023年12月6日付通達(No.26/2023):輸出業者が得た外貨収入の65%はチャットへの強制両替を1カ月間猶予する緩和措置を発表
  • 2024年8月7日付通達(No.37/2024):輸出業者が得た外貨収入の75%はチャットへの強制両替を1カ月間猶予する緩和措置を発表

(注)ミャンマーの為替レートは、中央銀行が公表する公定レートと市場の実勢レート、外貨強制兌換を免除された法人や個人による外貨取引を中央銀行で一元化した「オンライン取引プログラム」で成立・承認されたレートの3つが存在する。

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