山東済南都市圏が国家級水素試行地域に選定、水素エネルギー車両の本格普及などを推進
(中国)
青島発
2026年01月27日
国家エネルギー局は2025年12月4日、水素エネルギー試行地域リスト
を公表した。同リストにおいて、山東省済南市が主導し、同省徳州市と濱州市が共同で申請した「山東済南都市圏水素エネルギー共同イノベーション試行地域」が、全国9つの試行地域の1つに選ばれた。
中国共産党済南市委員会の公式微信(WeChat)アカウントの発表によると、済南市発展改革委員会の関係者は、本試行地域について、クリーン・低炭素型水素エネルギーの総合開発、高密度かつ多様な貯蔵、水素エネルギーの長時間・高効率な貯蔵運用、水素実証実験プラットフォームなどを重点分野とし、「済南における研究開発+徳州、濱州における水素供給+全地域での応用」というモデルの下、水素エネルギー産業の大規模化と質の高い発展を推進するとしている。
同発表によると、同都市圏の中心都市である済南市は、水素製造設備、燃料電池製造、完成車製造などの分野で、より整った産業チェーンの構築を進める。徳州市は豊富な副生水素資源と新エネルギー発電設備容量の優位性を生かし、交通分野での水素エネルギーの本格的な応用を進めるとともに、低空経済(注)分野における多様な水素利用の可能性を積極的に探る。また、濱州市は化学工業の優位性を生かし、高純度水素の大規模供給基地の構築、水素エネルギー関連の主要材料、設備・コア部品の研究開発および製造基地の建設を推進する。
発表によれば、済南都市圏の3都市は、水素エネルギーの産業チェーンと応用シーンにおいて強い優位性を有する。産業チェーン面では、同都市圏内に緑動氢能(燃料電池)、山東賽克賽斯氢能源(水電解装置)、中国重型汽車集団(貨物自動車)、濱化集団(副生水素)などの主要設備メーカーが集積し、水素製造装置、燃料電池、完成車などを供給している。応用シーンの面では、3市で計約400台の水素燃料電池自動車が既に導入されているほか、熱電併給システムの実証や、ドローンなど低空経済分野での水素エネルギー活用が進められている。
また、同都市圏では、省内の豊富な副生水素資源、交通分野での応用シーン、水素燃料電池自動車産業チェーン、水素エネルギー車両の高速道路無料化政策などの優位性を背景に、水素エネルギー車両の購入・レンタルプラットフォームを整備・拡大し、水素エネルギー冷凍冷蔵物流車両や水素エネルギートラックなどの本格的な普及を推進するとしている。
(注)空飛ぶクルマやドローンなどの手段を用いて、低空飛行による乗客・貨物輸送を事業化し、社会変革をもたらす活動を指す。
(董玥涵)
(中国)
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