米国がベネズエラのマドゥーロ大統領を拘束、ロドリゲス副大統領が大統領代行に就任
(ベネズエラ、米国)
調査部米州課
2026年01月05日
米国トランプ政権は2026年1月3日、ベネズエラで軍事作戦を行い、麻薬密売に関与したとしてニコラス・マドゥーロ大統領を拘束した。マドゥーロ大統領はニューヨークに移送され、米国で裁判にかけられる予定だ。ドナルド・トランプ大統領は同3日の記者会見で、「米国がベネズエラを管理し、埋蔵された石油の管理もする」と述べた。米国によるベネズエラの運営は自身の政権の主要閣僚が主体になると説明しており、「ベネズエラには国を運営すべきでない多くの悪者たちがいる。彼らがマドゥーロ大統領の代わりとならないようにする」とも発言した。
一方、ベネズエラ政府は、マドゥーロ大統領拘束後に声明を発表し、米国が行った軍事侵略を強く非難した上で、国連憲章に違反しているとした。今回の攻撃の目的が石油や鉱物資源の奪取であるとも主張している。4日にはデルシー・ロドリゲス副大統領が大統領代行に就任し、トランプ大統領に対して、われわれは戦争ではなく平和と対話を必要としている、とSNSに投稿した。ロドリゲス氏は、ウーゴ・チャベス前大統領時代から政権の要職を務めてきた。マドゥーロ政権においても大統領の右腕として、外相や炭化水素相などを歴任してきた。ベネズエラでは3日から国外非常事態宣言(Decreto de Conmoción Exterior)が発令されており、軍隊の動員や公共サービス、インフラの接収など、ロドリゲス氏には通常よりも多くの権限が付与されている。
なお、今後のベネズエラの統治において重要なファクターとなるベネズエラ軍も、ロドリゲス氏の大統領代行就任を承認している。
(佐藤輝美)
(ベネズエラ、米国)
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