中央アジアでロシア産ガス輸入が拡大も、自国での増産を視野に

(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、ロシア)

タシケント発

2026年01月26日

ロシア政府系ガス大手ガスプロムは1月13日、2025年にウズベキスタン、カザフスタン、キルギスへのロシア産ガスの供給量が前年比22.2%増加したことを発表した。ロシア側は、2030年までに中央アジアへのガス供給量を倍増させる見通し。一方、中央アジア側は、自国でのガス増産を目指す。

中央アジアにおけるロシア産ガスの主な消費国は、カザフスタン〔2024年の輸入量38億立方メートル(「インターファクス通信」2025年12月8日)〕、ウズベキスタン〔56億4,000万立方メートル(同2026年1月12日)〕、キルギス〔3億~4億立方メートル、推定(「フォーブス」2026年1月12日)〕だ。2024年のロシアから同3カ国への総供給量は約98億立方メートルとなるため、2025年は約120億立方メートルと推定される。

ロシア側は、中央アジア諸国への天然ガス供給量を増加させる見通しだ。ガスプロム銀行経済予測センターは、ロシアからウズベキスタン、カザフスタン、キルギスへのガス輸出量が2024年比で2030年までに2.1~2.2倍に増加するとの予測を示した(「ベドモスチ」2025年12月22日)。

他方で、カザフスタンやウズベキスタンは自国でのガス増産を目指す。カザフスタンのカシム・ジョマルト・トカエフ大統領は2026年1月20日、国内需要を満たさない天然ガス生産の低調なペースについて遺憾の意を表明するとともに、国営ガス会社カザクガスに対し、有望なガス田の開発を開始するよう指示した(「テングリニュース」2026年1月20日)。

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は2026年1月12日、国営石油ガス会社ウズベクネフテガスに対し、2026年に1日当たりのガス生産量を6.1%増加(6,600万立方メートルから7,000万立方メートル)させ、年間254億立方メートルのガスを生産するよう指示した。これを受けてウズベクネフテガスは、ガス地質調査の活性化と調査面積の拡大を発表した。

ウズベキスタンには、かなりのガス埋蔵量があるとみられている。ミルジヨエフ大統領は2025年9月、6,500メートルの記録的な深さまで掘削を行った結果、ウスチュルト高原で巨大なガス田を発見したと発表した。

ウズベキスタンのジュラベク・ミルザマフムドフ・エネルギー相は、新たなガス埋蔵地が発見されない限り、ロシアからのガス輸入量は2030年までに年間100億~110億立方メートルに増加するとの見通しを示していた(「Gazeta.uz」2024年10月8日)。ウズベキスタンは、2023年10月に初めてロシアからの天然ガス輸入を開始し、ロシアへのエネルギー依存が強まっている(2024年3月1日記事参照)。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、ロシア)

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