飲料容器返却制度が4月から開始、企業の負担軽減措置を発表
(シンガポール)
シンガポール発
2026年01月23日
シンガポールでは4月1日から、使い捨て飲料容器を返却すると、容器分代金(デポジット)が返金される「飲料容器返却制度(Beverage Container Return Scheme: BCRS)
」が始まる。環境庁(NEA)は1月20日、主に中小の飲料メーカーや輸入会社の負担を軽減するため、1社当たり最大2,500シンガポール・ドル(約30万7,500円、Sドル、1Sドル=約123円)の補助金導入を発表した。
BCRSでは、飲料製品(容量150ミリリットル~3リットル)を対象に、0.1Sドルのデポジットが販売価格に上乗せされる。指定の場所に容器を返却すると、デポジットが返金される制度だ。BCRSの対象は、プラスチックまたは金属製容器に入った全ての飲料製品(輸入品および国内製造品)となる。
NEAは2024年7月、BCRSの設計・運営を行うライセンスを、ベバレッジ・コンテイナー・リターン・スキーム(BCRS社)に付与した。BCRS社は、米国系のコカ・コーラ・シンガポール・ベバレッジス、地場系のF&Nフーズ、ポッカサッポロフード&ビバレッジ(本社:愛知県名古屋市)の飲料・食品メーカー3社が設立した非営利会社。飲料メーカーや輸入会社は、BCRS社に対し、登録料(500Sドル、一時金)、製品登録料(1品目当たり5Sドル)を支払うとともに、委託料(注1)を毎月支払う必要がある。
NEAが今回導入を発表した補助金は、飲料メーカーと輸入会社に自動的に支払われる。補助金は、BCRS社への(1)製品登録料と(2)委託料、およびBCRSのラベル費用に充てることができる。補助金の有効期間は、2027年9月30日までとなる(注2)。
ジャニル・プトゥチアリー上級国務相(教育、環境持続担当)は2026年1月3日、自身のフェイスブックで、4月からのBCRSについて、移行期間を当初予定していた3カ月間から6カ月間に延長すると発表した。飲料メーカーや販売会社が既存の飲料品在庫を売り切るための時間的猶予を与えることが理由としている。移行期間中は、BCRSの対象とならない在庫品と対象品目が同じ棚に並ぶことになる。
BCRSの導入は、ごみの量を減らし、国内のリサイクル率を引き上げることで、国内唯一の埋め立て地(南西沖セマカウ島)の使用期間を引き延ばすのが狙い。同国の2024年のリサイクル率は50%で、プラスチックごみについては5%にとどまっている。
(注1)BCRS初年度の委託料は、アルミニウム・金属製容器で1本当たり0.031Sドル、プラスチック製容器で同0.037Sドル。詳細はBCRS社のサイト
を参照。
(注2)補助金の詳細はBCRS社のサイト
を参照。
(本田智津絵)
(シンガポール)
ビジネス短信 3c22d5978862d26c




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