タイ政府、半導体誘致に向けたロードマップ案を策定・議論
(タイ)
バンコク発
2026年01月15日
タイ投資委員会(BOI)は1月8日、国家半導体ロードマップ案の検討を実施したことを発表
した。今後25年(2026~2050年)で、2兆5,000億バーツ(約12兆5,000億円、1バーツ=約5円)超の投資誘致や国内23万人以上の人材育成を通じて、半導体エコシステムを構築し、2050年までに「タイ国産チップ」の実現を目指す。
ロードマップ案の検討は、省庁横断組織である国家半導体・先端電子産業政策委員会(半導体委員会)で1月7日に行われた。同委員会は、エクニティ・ニティタンプラパス副首相兼財務相が議長、BOIのナリット・タードサティーラサック長官が事務局長を務める。ロードマップ案の策定には、大手コンサル会社ローランド・ベルガーが調査を含めて関与した。2025年10月以降はパブリックコメント
が実施されていた。
半導体委員会では、タイの高い潜在力を持つ5つの半導体(パワー、センサー、フォトニクス、アナログ、ディスクリート)に注力すべきとした。また最初の5年間は、半導体組立・試験(OSAT)、集積回路(IC)設計、先進エレクトロニクス製品の活用などに重点を置く方針を示した。半導体委員会は、2024年12月時点で、2029年までに5,000億バーツ相当の投資誘致や8万6,000人(うち1,400人は修士・博士課程)の人材育成を戦略目標
に掲げていた。
政府による支援としては、(1)投資誘致のための長期低金利融資や補助金などのインセンティブ、(2)高度人材育成:半導体工学および高度研究人材育成のためのカリキュラム開発や産業界・教育機関の連携、職業訓練による労働力スキルの向上、(3)技術:マイクロエレクトロニクス技術センター(TMEC)などの半導体研究センターの強化、研究開発における政府・民間セクター・教育機関の連携促進、(4)インフラ:クラスター単位での地域区分、特にクリーンエネルギーを中心とした水道・電力システムの開発を挙げた。インフラ面では、廃棄物管理システムやサイバーセキュリティーの重要性も強調された。
BOIによると、タイに生産拠点を設ける投資を決定している半導体関連企業には、ドイツ半導体大手インフィニオン・テクノロジーズや米国同業アナログ・デバイセズ、マイクロチップ・テクノロジー、ルメンタム、オランダのNXPセミコンダクターズ、日本のソニー、東芝、ロームが含まれる。
(藪恭兵)
(タイ)
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