英事業者、規制下のオランダで大型データセンター建設開始

(オランダ、英国、米国)

アムステルダム発

2026年01月26日

欧州各地でデータセンター事業を展開する英国のピュア・データ・センター(Pure Data Centres)は2025年12月15日、オランダのアムステルダム市内で大型データセンターの建設を開始したと発表した。投資額は約10億ユーロとされ、現時点で具体的な賃貸先企業名は公表していないが、単一の大規模クラウドサービス事業者向けに全棟を賃貸する計画だ。

一方、アムステルダム市は、電力需給や都市インフラへの負荷を背景に2025年6月、2020年以降進めてきたデータセンターの立地政策を改定し、新設や拡張を原則として認めない内容とした。ただし、改定以前から申請が進められていた既存の計画については、一定条件の下、認めるとしている。今回の案件は、2025年12月の建設開始時点で電力や許認可が確保され、単一の大規模クラウドサービス事業者との賃貸契約も成立していた。また、用地や電力の確保、許認可を巡っては、アムステルダム市内の供給制約下で、数カ月にわたる調整や協議が行われており、一定の準備期間を経て進められてきた案件だ。

なお、クラウドサービス関連では、アマゾンが2025年10月、2025年から2027年にかけてオランダに14億ユーロ超を投資する計画を公表した。投資は、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)および小売事業の双方を対象とし、電子商取引(EC)、物流、クラウドサービスに関連する事業基盤への投資を含む。具体的には、物流分野では、配送ネットワークや関連インフラへの投資を通じて顧客向けサービスの利便性向上を図るほか、技術面では、EC事業やAWSを支えるデジタル基盤への投資を行い、データや人工知能(AI)を含む技術の活用を進めるとしている。また、同社は、この投資はオランダの中小企業による越境販売の拡大支援にもつながるとしている。オランダでは港湾・物流やデジタル分野のインフラが整備されており、各社はこの事業環境の下、各種の取り組みを進めている。

(奥井浩平)

(オランダ、英国、米国)

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