上海市、製造業高度化に向けた行動計画を発表
(中国)
上海発
2026年01月22日
中国の上海市政府は1月9日、「上海市の先進製造業への転換・高度化を支援するための3カ年行動計画(2026‐2028年)
」(以下、本計画)を発表した。本計画は、先進製造業を中核とする現代産業システムの構築を加速させ、中堅・中小企業と大企業間の連携促進を目的としている。2028年までに、(1)年間生産額10億元(約226億7,000万円、1元=約22.67円)以上の製造業企業を新たに100社増やすこと、(2)サプライチェーン全体で一定規模以上の企業を500社増やすこと、(3)一定規模以上の製造業企業における研究開発費比率を大幅に引き上げることを主要な目標としている。
本計画では、4つの行動指針を掲げている。各指針の概要は次のとおり。
- 産業構造の高度化促進:化粧品や食品など、新たな消費シーンを創出する「国貨潮品」(注1)の開発促進が挙げられている。
- 企業のイノベーション促進とコア技術の研究支援:最大1,000万元の研究開発補助金を投入し、基礎研究投資や研究開発センターの設立を推奨する。集積回路、大型航空機、ハイエンド設備、産業用ソフトウェアなど重点産業チェーンにおけるコア技術のブレークスルーを加速させる。
- 企業のデジタル化・グリーン化への転換:特に大企業を対象に、2028年までにスマート工場化の全面実現、製造現場におけるロボット密度(注2)を600台まで引き上げるほか、工場設備の70%以上のデジタル化を目指す。
- 資源と要素による多面的支援:専門研究者の誘致・育成、現場作業員の採用難の解決、空間供給の最適化、金融支援の強化、電力コストの低減などの施策を進めるとしている。
上海市経済信息化委員会は、2026年からの5年間において、低空経済、商業宇宙、エンボディドAI(人工知能)、バイオ製造、スマート端末の5分野に重点を置き、これらを上海市の新たな成長産業として育成する方針だとした。
(注1)中国の伝統的な文化要素と現在のトレンドを組み合わせた国産ブランド商品を指す。
(注2)製造業における従業員1万人当たりのロボット稼働台数を表す。
(陳航宇)
(中国)
ビジネス短信 18d681ac5fe87f26




閉じる
