パナソニック、インドで第3期アクセラレータープログラム開催

(インド、日本)

ベンガルール発

2026年01月19日

パナソニック・ライフソリューションズ・インド(PLSIND)は20251219日、ベンガルールでアクセラレータープログラム「Panasonic Ignition」の成果発表会(デモデー)を開催した。同プログラムは2023年に開始され、今回で3回目となる(第1回は2024年4月11日記事参照)。

今回は、ディープテック領域に投資する日系ベンチャーキャピタルBeyond Next Venturesの協力を得て実施された。テーマは住宅分野の課題解決で、「安全・セキュリティー」「ウェルネス」「快適でエネルギー効率の高いくらし」の3分野に焦点が当てられた。

ファイナリストの11社は、メンタリング期間を経て、デモデー当日にピッチを行った。インドで深刻な社会課題となっている大気汚染への対策として、住宅向け空気清浄システムなどが提案されたほか、高齢者の安全管理のための見守りシステムや、スマートセキュリティー、エネルギー効率化などのソリューションを提案するスタートアップが登壇した。

写真 デモデー当日の様子、受賞者と出席者(パナソニック提供)

デモデー当日の様子、受賞者と出席者(パナソニック提供)

最優秀賞「Ignite Award」には、救急車や病院と提携して緊急医療対応プラットフォームを提供するレッド・ヘルス(RED.HEALTH)と、エネルギー回収型換気(Energy Recovery Ventilation)とIoT(モノのインターネット)解析を組み合わせて省電力でビルのエネルギー管理を実現するレスピレール・リビング・サイエンス(Respirer Living Sciences)の2社が選出された。優秀賞「Accelerate Award」には次の4社が選ばれた。入賞企業は今後、パナソニックのCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)「Panasonic Kurashi Visionary Fund:PKVF」の出資先候補となるとともに、同社のインド事業部門との協業に向けた議論を開始する。

  1. クボ・ケア(Kubo Care):レーダーセンサーで転倒を検知し高齢者の見守りを実現
  2. カンタタ(Cantata):クラウドやインターネットに依存しないローカル設計でのスマートホーム操作を可能
  3. アンビエーター(Ambiator):外気100%で高効率冷房を実現
  4. バイオモネタ(Biomoneta):室内の空中病原体を検知・除去する技術を有する

パナソニックは、スタートアップの機動力と自社の技術・市場基盤を融合させ、インド市場に適した新サービスの創出を現地主導で進めている。パナソニックCVC推進室長の郷原邦男氏は「インドでは、特有の課題に対してインドならではの解決策やサービスが次々と生まれている。こうした課題解決に自社だけで対応するのは難しいため、スタートアップとの協業を進めている。また、本プログラムは本社主導の単発イベントとして終わらせるのではなく、将来的なインド事業部門との協業を見据え、現場のニーズを踏まえて現地のイノベーションセンターが主体となって推進している」と述べた。すでに過去の受賞企業とのPoC(概念実証)も進行中で、今後の出資や事業化に期待が高まっている。

(小柴里沙)

(インド、日本)

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