浙江省、第15次5カ年規画要綱を採択、AIを基盤に高品質発展
(中国)
上海発
2026年01月28日
浙江省人民代表大会経済財政委員会は1月18日、「浙江省国民経済・社会発展第15次5カ年規画(以下、第15次5カ年規画)綱要草案」の審議結果報告を公表した。同報告は、1月16日に開催された同省の第14期人民代表大会第4回会議で審議・可決された。
報告ではまず、第14次5カ年規画期間を総括した。「極めて異常かつ非凡な時期」だったとし、パンデミックによる影響や重大なリスクに効果的に対応し、経済大省として主要目標をおおむね達成したと評価した。一方、今後の課題として、「新質生産力」(注)の育成・発展スピード、対外開放レベル、消費転換の牽引力、グリーン転換、民生サービスなどで課題が残ると指摘した。
これを踏まえ、新たに策定された第15次5カ年規画綱要草案では、2030年までに高品質な発展による共同富裕モデル区建設によって決定的な進展を遂げることを目標に掲げ、6つの重点的な施策方向を提示した。
産業およびイノベーション分野では、「イノベーション浙江」の構築を軸に、教育・科学技術・人材の一体化を深化させる。特に人工知能(AI)分野では、研究開発・産業化・応用までを一体的に推進し、革新と産業集積を目指す。また、伝統産業の高度化、新興産業や未来産業の戦略的配置を進め、先進製造業クラスターを軸に研究開発から事業化までを支える良好なエコシステムの構築を図る。
対外開放と内需拡大では、高水準の「開放強省」を構築し「安定化・拡大・調整・最適化」の一体的施策を継続する。あわせて、全国統一大市場建設の方針に基づき、重点分野改革を進めることで、一流のビジネス環境の整備を図る。内需面では、住民の消費能力向上を重視し、サービス消費や新型消費の育成を通じて消費転換を主導する。投資面では、民間投資、産業プロジェクト、科学技術イノベーション関連投資を優先し、投資活力を喚起する。
環境・エネルギー分野では、カーボンピークアウト・カーボンニュートラルを牽引役とし、経済社会の全面的なグリーン転換を図る。産業・エネルギー・交通の構造を最適化し、低炭素で安全性の高いエネルギー体系や、グリーンかつスマートな物流体系を整備することで、人と自然が共生する美しい浙江を創出する。
そのほか、文化振興、都市農村融合、発展と安全の両立についても言及した。文化と観光・技術の融合促進、公共サービスの一体化、社会ガバナンスやサイバーリスク管理の強化などを通じ、持続可能で安定した発展基盤の構築を進めるとした。
(注)イノベーション主導で、従来型の成長モデル・アプローチから脱却し、ハイテク、高効率、高品質を特徴とする先進的な生産力を指す。
(伊藤彩菜)
(中国)
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