BMW、新たな二酸化炭素排出量削減目標を発表

(ドイツ)

ミュンヘン発

2025年12月15日

BMWグループは12月2日、2035年までに二酸化炭素(CO2)排出量を2019年比で少なくとも6,000万トン削減する目標を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2050年のネットゼロ達成に向けた中間目標となる。

パリ協定や2050年までのネットゼロという目標の順守のため、BMWグループは自動車のライフサイクル全体の総合的な脱炭素化を目指している。2030年までに2019年比較でCO2排出量を4,000万トン削減する従来の目標に加え、今回2035年までの6,000万トン削減目標が設定された。

目標達成は自動車の電動化のみでは不可能との判断に基づき、より総合的な排出量削減対策を実施し、電動車か内燃機関車かにかかわらず、自動車のライフサイクル全体を対象にする。対策は主に、(1)製造およびサプライチェーンにおける再生可能エネルギー(再エネ)の利用拡大、(2)二次原材料の利用増加、(3)使用段階における効率性の向上、(4)製品および製造過程の革新、(5)自動車の電動化の持続、の5つとなる。

これらの対策の実例として、すべての工場で外部から調達している電力は2020年以降再エネ由来であり、ハンガリー工場ではすでに石油やガスなどの化石燃料を使用せずに生産している。二次原材料は、特にCO2排出量の多いアルミニウムや鋼鉄部品で二次原材料の利用を増やしている。

2035年までの排出量削減目標の達成は、BMWグループ社内の取り組みに加え、サーキュラーエコノミーの進展、電気自動車の充電インフラの拡充や電池セルの技術進歩など、外部要因にも左右される、とした。

(アンナ・グリンフェルダ)

(ドイツ)

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