第11回中国国際シルバー産業博覧会、ジェトロがジャパンブースを出展

(中国)

広州発

2025年12月16日

華南地域最大級の高齢者産業総合見本市である「第11回中国国際シルバー産業博覧会」が11月27~29日、中国広東省広州市で開催された。総展示面積は3万5,000平方メートルで、600社以上が出展し、会期中に延べ7万人が来場した。

ジェトロは、日本企業の中国市場開拓を支援するためジャパンパビリオンを設置し、介護機器や介護関連サービス、介護施設の運営管理、ヘルスケア関連商品などシルバー産業に関連する企業25社が出展した。会場内に設置したジェトロブースでは、ジェトロのオンラインカタログサイト「Japan Street(JS)」と、中国バイヤーとのオンラインマッチングプラットフォーム「China Japan Street(CJS)」について、来場したバイヤーに案内チラシを配布し、サービス内容の紹介を行った。

また、会期初日に開催された「日中シルバー産業フォーラム」では、ジャパンパビリオンの出展企業が登壇し、認知症介護の運営体系構築に関する取り組みを紹介した。日本の先進的なケアモデルや教育プログラムは来場者から大きな関心を集めた。

ジェトロが出展企業にヒアリングを行ったところ、「以前は、介護施設などBtoB向けに商品を提案していたが、反応はあまり良くなかった。最終的にBtoCのEC(電子商取引)販売チャネルに切り替えたところ、大きな成果があり、現在は売り上げの約7割をECが占めている」との声があった。

また、サプリメントを主力とする別の企業からは、「最近は米国の関税政策の影響で、(米国)現地での販売コストが上昇しており、売り上げにも一定の影響が出ている」とのコメントがあった。

今回の展示会を通じて、参加企業からは、「質の高いバイヤーとの商談が実現した」「華南地域で代理店候補と接点を持てた」との評価が寄せられた。

今後もジェトロは、日本企業の介護関連やヘルスケア製品などの輸出・進出拡大に向けた取り組みを実施する予定だ。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

写真 バイヤーに「Japan Street」をPRしている様子(ジェトロ撮影)

バイヤーに「Japan Street」をPRしている様子(ジェトロ撮影)

(李文郁、翁芸軒)

(中国)

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