社会主義文化強国を推進する国民読書推進条例が2026年2月1日から施行
(中国)
武漢発
2025年12月22日
中国政府は11月27日の国務院常務会議で、国民読書促進条例を可決した。12月9日に国務院の李強総理(首相)が署名し、2026年2月1日から施行される。読書推進については、2021年に発表された第14次5カ年規画と2035年までの長期目標要綱においても言及されていた。
全国民の読書を促進し、「書香社会(注)」の構築を推進し、全民族の思想道徳的素養と科学文化素養を高め、全社会の文明レベルを向上させ、社会主義文化強国の建設を推進するため、本条例を制定するとしている。
条例では、国家は出版物の種類の充実、出版構造の最適化、出版品質の向上を支援・指導する。思想的に深遠で芸術的に優れ、制作が精巧な優れた出版物をより多く推出(世に出すこと)し、全民読書向けの質の高いコンテンツ供給を拡大する。毎年4月第4週を国民読書週間とするとしている。
国家は、駅、空港、港湾旅客ターミナル、観光案内所、ホテル、銀行、ショッピングモール、病院などの公共サービス機関や施設において、適切な読書施設の設置を奨励する。条件を満たす航空機、船舶、列車などの公共交通機関において、利便性の高い読書サービスの提供を支援し、読書環境の整備を奨励している。また県級以上の政府は、実際の状況に応じて政策措置を講じ、リアル店舗の書店の発展を支援する。書店が読書環境の改善や読書活動を展開し、全国民の読書サービス機能を発揮することを奨励するなどとして、書店の発展を支援するとしている。
言語に関しては、国家は各民族の国民が国家標準の共通言語・文字を用いた読書能力を高め、民族地域における国家標準の共通言語・文字を用いた読書活動の展開を支援し、民族団結の促進と中華民族共同体意識の醸成を図るとしている。
(注)読書普及を通じて国民の素養を高め、文化的気風を育む社会。
(高橋大輔)
(中国)
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