ECLAC、2025年の中南米地域のGDP成長率は2.4%と予測、2026年も低成長続く見込み
(中南米)
サンティアゴ発
2025年12月18日
国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)は12月16日、年次報告書「ラテンアメリカ・カリブ海諸国経済概況2025」を発表し、同地域の2025年GDP成長率を2.4%と予測した。2024年の2.3%からわずかに上昇したものの、依然として低成長が続く見通しだ。背景には外需低迷や雇用の伸び悩み、民間消費の勢いの弱まりがある。ECLACは、中南米地域が「低成長のわな」に陥っており、所得水準および雇用状況の改善が停滞していると指摘した。
2025年のGDP成長率予測を国別にみると、ガイアナが15.2%と最も高い成長率を示し、ベネズエラ(6.5%)、パラグアイ(5.5%)が続く。チリはブラジルと並び2.5%にとどまり、南米域内の平均(2.9%)を下回る水準だ。
ECLACは2026年の中南米・カリブ全域の成長率を2.3%と予測し、4年連続で年平均2%台の低成長が続くとみている。ECLACはプレスリリースで、同地域では国際情勢の不透明さや外需の低迷が成長の足かせとなっており、景気を支えるには、経済政策の強化と産業の多様化が欠かせないと強調している。
(橋爪優太)
(中南米)
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