インドの乗用車・二輪車・三輪車すべてが11月単月で過去最高の販売台数を記録
(インド)
ベンガルール発
2025年12月26日
インド自動車工業会(SIAM)は12月12日、2025年11月の自動車統計(出荷ベース)を発表した。11月単月の自動車販売台数(乗用車、二輪車、三輪車)は前年同月比20.7%増の237万1,443台で、11月として過去最高を記録した(添付資料表1参照)。
乗用車〔多目的車(UV)とバンを含む〕の国内販売台数は、前年同月比18.7%増の41万2,405台(注1)で、11月として過去最高を記録した(タタ・モーターズ・パッセンジャー・ビークルズを含む、注2)。セグメント別では、乗用車販売の約65%を占めるUVが18.9%増の22万9,157台と堅調に推移。一般乗用車は15.9%増、バンは24.7%増とそれぞれ大幅な伸びを示した。
二輪車の販売台数は前年同月比21.2%増の194万4,475台で、スクーターが29.4%増と大きく伸びた。三輪車も21.3%増の7万1,999台となり、二輪車、三輪車のいずれも11月として過去最高の販売台数を達成した。
SIAMのラジェシュ・メノン事務局長は「祝祭需要と政府の物品・サービス税(GST)2.0改革の後押しにより、11月も販売の勢いが続いた。乗用車、二輪車、三輪車のすべてが前年同月比20%前後の伸びを示し、11月として過去最高を記録した。業界は、政策の後押しと消費者心理の改善により、この成長が2026年も続くと見込んでいる」とコメントした。
メーカー別乗用車販売動向では、首位のマルチ・スズキが前年同月比21.0%増の17万971台、次いで地場マヒンドラ&マヒンドラが21.9%増の5万6,336台といずれも大幅増となった。その他の日系メーカーでは、トヨタ・キルロスカが19.4%増の3万66台、ホンダが4%増の5,204台、日産は18.5%減の1,908台だった(添付資料表2参照)。
メーカー別二輪車販売動向では、首位のヒーローが前年同月比29.8%増の57万520台、2位のホンダが23.3%増の53万3,663台、3位のTVSモーターが19.7%増の36万5,608台だった。電動二輪のエイサー・エナジーが78.1%増の2万3,714台と急成長し、電気自動車(EV)市場に新たな波が押し寄せている(添付資料表3参照)。
2025年4~11月累計では、乗用車が2.9%増、二輪車が3.3%増、三輪車が7.4%増と緩やかな伸びにとどまるが、直近での単月の勢いは強く、年末に向けて市場の活況が続く見通しだ(添付資料表1参照)。
(注1)SIAM発表の統計では35万4,969台だが、この数字には地場企業タタ・モーターズ・パッセンジャー・ビークルズの販売台数が含まれていないため、これを含めると41万2,405台となる。タタの販売台数は単月の乗用車販売台数のみ公開。全体の自動車販売台数や、セグメント別、メーカー別、車種別、二輪車、三輪車統計には含まれない。
(注2)タタ・モーターズ・パッセンジャー・ビークルズは10月1日に旧タタ・モーターズから乗用車部門が分社化された。現タタ・モーターズは商用車部門の存続会社。
(小柴里沙)
(インド)
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