第3四半期GDP成長率、EUは前期比0.4%、ユーロ圏は0.3%、ともにわずかに加速

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2025年12月12日

EU統計局(ユーロスタット)は12月5日、2025年第3四半期(7~9月)のEU27カ国とユーロ圏20カ国の実質GDP成長率(季節調整済み)はそれぞれ、前期比0.4%、0.3%と発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。EUとユーロ圏ともに、前期の0.3%、0.1%からそれぞれ0.1ポイント、0.2ポイントの加速となった。

EUの第3四半期の実質GDP成長率(前期比)を需要項目別でみると(添付資料表1参照)、個人消費は前期の0.3%増から0.2%増とわずかに縮小(寄与度:0.1ポイント)、政府消費支出は0.5%増から0.7%増(0.2ポイント)に拡大した。総固定資本形成は前期の1.4%減から1.1%増(0.2ポイント)とプラスに転じた。輸出は前期の0.1%減から0.9%増、輸入は前期の0.3%増から1.3%増となり、輸入が輸出を上回り、GDP成長率への寄与度はマイナス0.1ポイントだった。

EUの第3四半期の実質GDP成長率(前期比)を国別でみると、加盟国間でばらつきがみられる(添付資料表2参照)。デンマーク(2.3%)、ルクセンブルク、スウェーデン(ともに1.1%)の3カ国は1.0%以上の成長率だった。一方、フィンランド、アイルランド(ともにマイナス0.3%)、ルーマニア(マイナス0.2%)の3カ国はマイナス成長となった。ユーロ圏の主要4カ国は、スペイン(0.6%)とフランス(0.5%)はプラス成長を維持し、イタリア(0.1%)とドイツ(0.0%)は前回のマイナス成長から脱した。

2025年第3四半期の雇用者数の伸びを前期比でみると、EUは0.1%増、ユーロ圏は0.2%増だった(添付資料表3参照)。国別でみると、クロアチア(1.6%増)のみが1.0%以上の増加となり、ルーマニア(1.2%減)、フィンランド、オーストリア(ともに0.3%減)などの5カ国では雇用者数が減少した。

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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