モンゴル、2025年1~9月の実質GDP成長率は5.9%
(モンゴル)
北京発
2025年12月08日
モンゴル国家統計局は11月17日、2025年1~9月の実質GDP成長率(生産面からみた国内総生産。固定基準年方式で2015年の物価を基準としている)の速報値を前年同期比5.9%と発表した(添付資料表参照)。第3四半期(7~9月)の季節調整済み実質GDP成長率は前期(4~6月)比で1.4%となった。また、2025年1~9月の名目GDPは前年同期比8.5%増の60兆1,236億トゥグルク(約2兆6,600億円、1トゥグルク=約0.044円)だった。
堅調な成長の背景としては、農牧業の実質GDPが前年同期比33.8%増に回復した反動増(注)および工業・建設業が同10.6%増だったことが主に挙げられる。
実質GDP成長率5.9%に対する寄与度の内訳は、農牧業が3.4ポイント、鉱業が1.1ポイント、工業・建設業が1.1ポイント、サービス業が0.6ポイント、製品に対する純税がマイナス0.3ポイントだった。なお、「製品に対する純税」とは、製品および輸入品に課せられる税から補助金を引いた部分を指す。
支出面からみた実質GDP成長率は前年同期比5.9%だった。同成長率に対する需要項目別の寄与度の内訳をみると、最終消費支出が7.2ポイント(うち民間最終消費支出が7.4ポイント、政府最終消費支出がマイナス0.2ポイント)、総資本形成がマイナス2.6ポイント(うち総固定資本形成が6.5ポイント、在庫品増加がマイナス9.1ポイント)、純輸出が1.3ポイント(うち財・サービスの輸出が1.7ポイント、財・サービスの輸入が0.3ポイント)となった。
(注)2024年の春季は、雪害(モンゴル語でゾド)により、農牧業分野が大きな被害を受けた(2024年5月29日記事参照)。
(藤井一範)
(モンゴル)
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