英国拠点の海外送金サービスのワイズが南アに参入
(南アフリカ共和国、英国)
ヨハネスブルク発
2025年12月16日
英国に拠点を置く金融テクノロジー企業ワイズ(Wise、旧称TransferWise)は12月1日、南アフリカ共和国の南アフリカ準備銀行(SARB)からカテゴリー2の条件付き外貨公認ディーラー(ADLA)(注)のライセンス承認を取得したと発表した。これは同社にとって、アフリカにおける初のライセンスとなり、南アのクロスボーダー決済市場への道を開くものとなる。本ライセンスは、1人当たり年間最大100万ランド(約920万円、1ランド=約9.2円)の外貨送金が可能となる。しかし、ワイズを通じての海外から南アへの送金は可能になるが、南アからの送金はできないため、双方向の送金が可能となることが期待されている。
同社はプレスリリースを通じて、「南アはアフリカ大陸最大の経済大国であり、国境を越えた決済フローが活発な、最も先進的な金融サービス拠点の1つである。デジタル化の進展と大規模な海外移住人口の増加を背景に、透明性と費用対効果の高い国際決済ソリューションへの需要が高まっている。南アの人々により迅速、安価、そして透明性の高い海外送金手段を提供していく」と述べている。また、同プレスリリースでは、英国のキア・スターマー首相のコメントも紹介している。「ワイズの南アへの進出は、アフリカで最も活力のある経済圏の1つとの結びつきを強化するだけでなく、国内外を問わず、世界中の人々と企業の生活をより良くするソリューションを構築する英国の卓越性を示すものである。これは、英国企業が国際的に繁栄し、その成功が英国の雇用、成長、そしてビジネスに良い影響を与えることを示す新たな事例である」
(注)南ア準備銀行が外貨両替業者に与えるライセンスのカテゴリーは4種類。概要は次のとおり。
- カテゴリー1:旅行関連取引のみの外貨両替所。
- カテゴリー2:申請者(顧客)1人あたり年間100万ランドまで外貨両替サービスを提供可能。外部送金業者と提携し、送金サービス提供可能。
- カテゴリー3:1送金1日5,000ランド未満、申請者(顧客)1人あたり月間2万5,000ランドまで提供可能。
- カテゴリー4:カテゴリー2とカテゴリー3のサービスを組み合わせて提供。
(トラスト・ムブトゥンガイ)
(南アフリカ共和国、英国)
ビジネス短信 a640961be9c49d13




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