トルコ中銀が利下げを決定、4回連続の引き下げに
(トルコ)
イスタンブール発
2025年12月16日
トルコ中央銀行(TCMB)は12月11日開催の金融政策会議で、政策金利である1週間物レポ金利を39.5%から38.0%まで150ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げた。今回の決定で、2025年4月に引き下げを実施して以降、4回連続の引き下げとなった。また、翌日物貸出金利を42.5%から41.0%に、翌日物借入金利を38.0%から36.5%に引き下げた。
TCMBの発表によると、2025年11月の消費者物価指数(CPI)は、主要支出項目である食品価格の落ち着きにより、予想を下回ったという。トルコ統計機構(TUIK)が12月3日に発表した9月、10月、11月のCPI上昇率は前月比がそれぞれ、3.23%、2.55%、0.87%だった。インフレ予想と企業の価格設定行動は改善の兆しを示し、10月、11月のCPI上昇率(前月比)は前の月と比べて低下したものの、依然としてディスインフレーションへのリスク要因として存在している。
TUIK発表によると、2025年第3四半期GDP成長率は前年同期比3.7%だった。産業別でみると、建設業は13.9%、金融・保険業10.8%、情報通信業10.1%、その他のサービス業7.1%、工業部門6.5%、貿易・運輸・宿泊・飲食サービス業6.3%、専門・行政・支援サービス業4.4%、不動産業4.2%、公共行政・教育・保健・社会サービス業2.1%とそれぞれ増加した。一方、農業部門は12.7%減だった。
TCMBは発表の中で、中期インフレ目標の5%を達成するため、物価安定が実現するまで金融引き締め政策スタンスを維持するとしている。
(井口南)
(トルコ)
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