タジキスタンが投資の魅力をアピール、日本とのビジネスに積極姿勢
(タジキスタン、日本)
調査部欧州課
2025年12月24日
ジェトロは12月19日、タジキスタン国家投資・資産管理委員会、同国の投資誘致機関「タジインベスト」と共催で、タジキスタン日本ビジネスフォーラムを東京で開催した。12月20日に東京で行われた「中央アジア+日本」対話・首脳会合に合わせて開催された。フォーラムには両国の企業関係者ら70人以上が参加、タジキスタン側から投資環境のプレゼンテーションが行われた。
冒頭あいさつで、同委員会のスルトン・ラヒムゾダ委員長は、タジキスタン経済の安定性、外国からの投資への政府支援および優遇措置、世界トップクラスの治安をアピールした。アブドゥラフモン・アブドゥラモンゾダ経済発展貿易相は、水力発電などの再生可能エネルギー開発や、山岳地帯を生かした観光資源など多様なポテンシャルを挙げ、市場の魅力を伝えた。同相はまた、同国への航空便を増やし、アクセスの利便性を上げる計画が進行中であると述べた。
次にタジインベストのディルショド・ジュラゾダ総裁が登壇、自国の投資環境の魅力と自社のサポートを説明、積極的に投資を促した。従来主な投資国はロシアと中国だったが、2025年は、EU、米国と巨額の投資契約が交わされたという。有望分野として銀、アルミ、アンチモンなど世界上位の埋蔵量を誇る鉱物資源や水資源を挙げたが、全分野に及ぶと強調した。同氏は「政府からの優遇措置の受け方、許認可の取得方法、パートナー探し、市場分析など、タジインベストはこれらを一括サポートする。200以上ある優遇措置を把握しており、活用の手助けができる」と述べ、観光関連施設建設に使用する設備や建材の輸入関税を優遇する措置や、500万ドル超を投資した場合の優遇措置などの例を挙げた。
登壇した進出日本企業からは、タジキスタンの識字率の高さ、地政学的安定性、食事のおいしさなど、同国の魅力が紹介されるとともに、ロシア語かタジク語ができるスタッフが社内にいると心強いなどアドバイスもあった。
フォーラムの様子(ジェトロ撮影)
(鶴見敦子)
(タジキスタン、日本)
ビジネス短信 9aadb26b0ff5d741




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