モロッコのAlliancesとトルコのRixos Hotelsが総額約500億円規模の高級ホテル開発で提携

モロッコの不動産・観光開発大手Alliancesグループとトルコの高級ホテルブランドRixos Hotelsは11月7日、カサブランカで総額30億ディルハム（約504億円、1ディルハム＝約16.8円）規模の戦略的パートナーシップを締結した。この提携により、モロッコに「ラグジュアリー・オールインクルーシブ（Luxury All-Inclusive）」という新しいコンセプトが導入され、観光インフラの強化を図るという（11月7日付ル・マタン）。

11月7日付現地メディアMédias24によると、プロジェクトはマラケシュとララシュ（Lixus）で3件実施される予定で、具体的な計画は次のとおり。

• Rixos Marrakech：26ヘクタール、400室とヴィラ（一戸建ての宿泊施設）60棟、投資額：13億ディルハム
• Aliée Marrakech：14ヘクタール、150室とヴィラ50棟、投資額：約7億ディルハム
• Rixos Lixus：7.5ヘクタール、400室、投資額：10億ディルハム

また、本プロジェクト実施により、直接雇用約2,500人、間接雇用約3,000人の創出が見込まれるという。

署名式には、ファティム・ザハラ・アモール観光・手工芸・社会的連帯経済相や、モロッコ観光工学協会（SMIT）の代表など、観光分野の主要関係者が出席した。今回の提携は、モロッコの観光戦略「Vision 2030」に沿ったもので、2030年のモロッコ共催ワールドカップを見据えた観光インフラ強化の一環とされる。

Alliancesグループ最高経営責任者（CEO）モハメド・アラミ・ラズラク氏は「モロッコを世界有数の観光プラットフォームに押し上げるため、革新的なホスピタリティモデルを導入する」とコメントしている。また、ファティム観光・手工芸・社会的連帯経済相は「モロッコの観光業は急成長しており、2025年10月末までに観光客数は1,660万人に達し、前年比14％増となっている」と発表した（11月7日付ル・マタン）。

（鈴木優香）