ボゴタ市のシモン・ボリバル公園が中南米初の「カーボンニュートラルな公園」に認定

(コロンビア)

調査部米州課

2025年12月09日

コロンビアのボゴタ市は11月30日、市内のテウサキージョ地区に位置するシモン・ボリバル公園が中南米初の「カーボンニュートラルな公園」として認められたことを発表した。今般、認証団体のベルサ・エクスぺルトス・エン・セルティフィカシオン(VERSA Expertos en Certificación)による「真のグリーンシール(Sello Verde de Verdad)」の認定がなされたことによるもので、同公園がISO14064-1(注)に準拠していることが証明された。

具体的にシモン・ボリバル公園でカーボンニュートラル達成のために行われている取り組みとしては、公園内で発生する廃棄物の80%以上がリサイクルされていること、有機肥料は利用可能な廃棄物から生産されていること、持続可能なモビリティを推進し、約8,700トンの二酸化炭素(CO2)削減に貢献したことなどが挙げられている。

シモン・ボリバル公園は、117ヘクタールの広大な敷地を有する。2024年は470万人以上が訪れ、コンサートや各種イベントも実施される。ボゴタ市は今回の認定を機に、市内の他の公園にもカーボンニュートラルに向けた取り組みを波及させたい意向だ。

ボゴタ市は以前から環境保護政策に積極的に取り組んできており、2050年までに市としてのカーボンニュートラルを目指している。また、2024年からは大気汚染対策を推進する国際的なプログラム「Breathe Cities」にも参加し、他の参加都市とともに2030年までに大気汚染物質を30%削減させる目標も掲げている。これらの目標達成に向け、今回の認定がさらなる追い風となることが期待される。

(注)組織における温室効果ガス(GHG)排出量算定のルールを定めたもの。

(佐藤輝美)

(コロンビア)

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