南ア送電プロジェクトで国際7コンソーシアムが選ばれる
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2025年12月23日
南アフリカ共和国のコシエント・ラモホパ電力エネルギー相は12月15日、独立送電プロジェクト調達プログラム(ITP調達プログラム)の第1フェーズにおいて、事前資格審査を通過した入札者として7つの国際コンソーシアムを選定したと発表した。これは、特に再生エネルギーなどの新たな発電設備を送電網に接続し、国内の送電網拡大に民間セクターを参画させる上で重要な一歩となる。
事前資格審査通過者は、17の応募者の中から次の7コンソーシアムが選ばれた。
- アダニ・パワー・ミドルイースト-モーメンタス・エナジー・コンソーシアム〔アダニ・パワー・ミドルイースト(インド)主導〕
- AREFコブラ送電コンソーシアム〔グルポ・コブラ(スペイン)主導〕
- コンソーシアム・パルス・インフラストラクチャー〔セレオ・レデス(スペイン)主導〕
- EITPコンソーシアム〔オカバンゴ・プロジェクト(南ア)主導〕
- ステートグリッド・コンソーシアム〔中国国網国際開発(中国)主導〕
- トランスミッション・アフリカ・コンソーシアム〔中国南方電網(中国)主導〕
- ハイペリオン・コンソーシアム〔EDF EN South Africa(フランス・南ア合弁企業)主導〕
これらのコンソーシアムは、1,164キロメートルの送電線と関連変電所インフラの建設案件の受注を競う。事前審査を通過した入札者は、価格と提案された現地企業の参加率に基づく次段階の評価に進む。12月15日付ビジネス・デー紙によれば、ラモホパ電力エネルギー相は「これらの入札者は次段階に進むことが承認された。最終決定は、詳細な提案内容に基づき、その評価結果次第となる」と述べた。
国営電力会社エスコムは、送電網開発を含む電力供給を独占してきたが、2019年から大規模なエネルギー改革の開始を受け、発電・送電・配電の各事業体へ分割された。2024年10月に発足した南アフリカ国家送電会社(NTCSA)は、民間セクターと連携して送電網インフラの構築を主導する。政府は今後10年間で、推定4,400億ランド(約4兆1,360億円、1ランド=約9.4円)以上の費用を投じ、1万4,000キロメートルを超える新規送電線網を建設する計画だ。
(トラスト・ムブトゥンガイ)
(南アフリカ共和国)
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