ダンゴテ製油所が第2系列建設へ、日量140万バレルの石油精製で世界最大に

(ナイジェリア、インド、米国)

ラゴス発

2025年12月01日

ナイジェリアのダンゴテ石油精製・石油化学会社は11月25日、2028年までに製油所の石油精製能力を倍増させるため、ハネウェル(米国)を先進技術・サービス・独自触媒・設備の供給パートナーに選定した。ハネウェルの精製・石油化学プロセス技術の活用により、生産コスト削減、効率向上、処理量増加を図り、日量65万バレルから140万バレルに引き上げる計画だ(注1)。これにより、ダンゴテ製油所は世界最大の単一(1つの独立した)石油精製所になる見込みだ。ダンゴテ製油所は、ハネウェルの子会社ハネウェルUOPの「Oleflex技術」(注2)のライセンス導入をし、プロパンを接触脱水素反応させ、年間75万トンのプロピレンの生産を見込む。これにより、プラスチック製品の主原料であるポリプロピレンの総生産量を年間240万トンに引き上げる予定だ。

さらに、ダンゴテグループは11月26日にはインドのムンバイで、この第2系列(ライン)の建設にあたり、エンジニアーズ・インディア・リミテッド(EIL)(注3)と覚書(MoU)を締結。EILは、ダンゴテ精製所のプロジェクト管理コンサルタント(PMC)およびEPMC(注4)コンサルタントとしてパートナーとなり、同製油所の拡張と合わせて、ダンゴテグループの肥料プラント増強にも携わっていく。

(注1)第1系列の製油所が日量65万バレル、第2系列は75万バレル程度と見込まれる。

(注2)ダンゴテ製油所の第1系列には、プロパンからプロピレン(プラスチックの原料)を生産するハネウェルUOPのOleflex技術が採用されており、第2系列を建設する際に互換性がある。同製油所では、欧州排ガス規制「ユーロ5規格」のガソリン・ディーゼル・ジェット燃料および、ポリプロピレンを生産している。

(注3)EILは、第1系列のダンゴテ製油所でも、今回同様に全体のプロジェクト管理とエンジニアリングを統括してきた。

(注4)設計、調達、製造、建設(Engineering, Procurement, Manufacturing, and Construction)。

(奥貴史)

(ナイジェリア、インド、米国)

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