ドイツでの交通手段は依然として自動車が第1位
(ドイツ)
ミュンヘン発
2025年12月11日
パトリック・シュニーダー連邦交通相は11月21日、「ドイツにおけるモビリティ2023」調査の結果、自動車が依然として最も重要な交通手段であると発表
した。
調査は2023年5月から2024年6月まで21万8,101世帯、42万979人を対象に実施された。うち3万9,847世帯は全国的に抽出したサンプルで、17万8,254世帯は地域での動向を詳しく調査するために調査対象とした。本調査は2002年、2008年および2017年にも実施されており、結果には過去の調査結果との比較も含まれている。今回の調査によって次の4点が明らかになった。
(1)2017年と比較すると、自動車の交通手段としての利用は若干減少したものの、依然として最重要の交通手段となった。自動車はドイツでの全移動手段の53%を占める。これまで通り、都市部よりも地方でより多く使用されている。
(2)電気自動車は用途、年間走行距離、1回あたりの走行距離とも内燃機関車とほぼ変わらなかった。すべての種類の乗用車の年間平均走行距離は1万3,700キロメートルであるのに対し、電気自動車は同1万4,600キロメートルだった。電気自動車は2017年と異なり短距離のみならず内燃機関車と同様に長距離移動にも使用されている。
(3)公共交通機関の利用は新型コロナ禍で落ち込んだものの、ドイツ全土の公共交通機関を利用できる「ドイツチケット」の導入により回復した。同チケットを日常的に使う人の割合は都市部で約33%、調査対対象者全体で16%だった。
(4)徒歩が全移動に占める割合は2017年の22%から26%に増加した。移動手段の割合は11%と横ばいだったが、移動距離は2017年比で微増しており、電気自転車の急速な普及がその要因となった。
(アンナ・グリンフェルダ)
(ドイツ)
ビジネス短信 6e6d3af508129644




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