ジェトロ、初のスペーステック分野アクセラレーションの現地プログラムを英国とフランスで実施

ジェトロは、スタートアップの海外展開支援プログラム「J-StarX」の一環として、ジェトロとして初となる「スペーステック」に特化したアクセラレーションコースを、同分野専門の欧州アクセラレータであるスターバースト（Starburst）および宇宙航空研究開発機構（JAXA）と実施している。2025年12月1～12日には欧州現地プログラムを開催し、日本の宇宙関連分野のスタートアップ7社を対象に、欧州において最も活発な市場である英国およびフランスについて、先進的な宇宙産業エコシステムへの理解促進と現地ネットワーク構築を図った。

10月から始まった本コースでは、東京でのブートキャンプや、専門家による事前研修を行い、その後、英国、フランスの2カ国における現地プログラムが実施された。具体的には、両国のスタートアップを含む宇宙関連企業・研究機関が多く集積する英国のハーウェル・サイエンス＆イノベーション・キャンパス（Harwell Science and Innovation Campus）やスペース・パーク・レスター（Space Park Leicester）、フランス・トゥルーズのエアロスペース・バレー（Aerospace Valley）といった有力クラスター視察とネットワーキングセッション、エコシステム関係者とのトークセッション、パートナー候補企業との個別ミーティングと両国でのデモデイを実施した。これにより、欧州における宇宙産業の動向、官民連携や市場参入に向けた知見獲得と、ネットワーク構築を支援した。

参加者からは、「欧州における自社のポジショニングを把握することができた」「英国とフランスのスペースエコシステムについて理解を深めることができた」などのコメントがあった。

急速に拡大する宇宙産業分野において、日本のスタートアップが国際的な競争力を高めることを目指し、ジェトロは2026年2月まで本プログラムによるフォローアップを行い、日欧連携を支援する。また、今後も宇宙に限らず、分野特化型のアクセラレーションなどを通じて、日本発スタートアップのグローバル展開を支援していく。

（大野裕太郎、迫田貴瑞）