JTI、ブカレスト郊外に新工場建設へ
(ルーマニア、日本)
ブカレスト発
2025年12月11日
日本たばこ産業(JT)子会社のJTインターナショナル(JTI)は11月27日、首都ブカレスト郊外北部のイルフォブ県シュテファネシュティ・デ・ジョスに最新鋭の新工場を建設する計画を発表した。
新工場は、現在ブカレスト市内で操業している既存工場の代替施設として設計され、慢性的なスペース不足を解消することを目的とする。完成は2027年を予定しており、その後段階的に生産設備を移管し、生産ラインを円滑に新拠点へ移す計画だ。敷地の基礎工事は今後数週間以内に着工される見込みだ。
JTIグローバルサプライチェーン担当シニアバイスプレジデントのフィリップ・リビングストン氏は「グローバル企業として製造拠点の最適化と持続可能な成長を推進していく」と述べ、ルーマニア工場の高い生産実績とチームの貢献を評価した。今回の投資は、JTIがルーマニアで30年以上にわたり築いてきた事業基盤をさらに強固なものとし、欧州地域における製造能力の向上とオペレーションのさらなる強化を狙う、長期的な戦略の一環とされる。
なお、JTIの既存工場は、生産量の約75%を70カ国以上に輸出し、欧州における主要拠点のひとつとして位置付けられている。同社はこれまでもルーマニア事業に継続的な投資を行っており、2012年には2,500万ユーロを投じて生産能力を拡大し、新たに125人の雇用を創出した。また、2021年には6,000万ユーロの投資プログラムを立ち上げ、3年かけて生産設備をさらに改良した。現在、同社はルーマニアに1,500人以上の従業員を抱えており、うちブカレスト工場では630人以上が勤務している。
(本吉美友)
(ルーマニア、日本)
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