第3四半期の実質GDP成長率は前期比0.8%に上昇、8期連続でプラス成長

(チェコ)

プラハ発

2025年12月03日

チェコ統計局の11月28日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、2025年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(季節調整済み)は前期比0.8%で、第2四半期(4~6月)の0.4%より上昇し、2023年第4四半期(10~12月)以降のプラス成長の連続記録を8期に伸ばした(添付資料表1参照)。前年同期比では2.8%だった。

統計局は前期比の成長率に関して、需要項目別では最終消費支出と貿易収支が成長を牽引したと指摘している。

最終消費支出の内訳をみると、家計最終消費支出が前期比0.3%増、政府最終消費支出が0.1%増で、前期の1.2%増、1.6%増からは減速したものの、堅調な伸びを示した。対外貿易では輸出が1.0%増と好調な伸びを示した一方、輸入が横ばいになったため、貿易収支が全体を押し上げた。

産業部門別では、建設業が前期比4.2%と大幅に伸びし、プラス成長に寄与した。金融・保険業(2.3%)、情報・通信部門(2.0%)も成長を押し上げた。一方、鉱工業は前期の0.2%からマイナス0.1%となり、成長抑制の要因となった(添付資料表2参照)。

財務省は11月6日に発表した秋季マクロ経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、2025年の実質GDP成長率予測について、8月に発表した夏季マクロ経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます時の2.1%から2.4%に引き上げた。また2026年に関しても、2.0%から2.2%に上方修正した。同省は、2025年と2026年の主要な成長要因として、家計最終消費支出額の増加の加速を挙げている。2026年に関しては、投資の回復も予測している一方で、内需拡大による輸入増と、米国の対EU関税による輸出抑制により、貿易収支が成長を押し下げると同省は予想している。

(中川圭子)

(チェコ)

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