バングラデシュのインターネット利用率は48.9%、統計局調査

(バングラデシュ)

ダッカ発

2025年12月24日

バングラデシュ統計局は12月17日、情報通信技術(ICT)の利用状況に関する2025年度第1四半期(7~9月)の調査レポートPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注)を発表した。

調査結果によると、個人でパソコンを利用している人は全体の10.0%、インターネットの利用率は48.9%、携帯電話の保有率は56.5%だった。いずれの割合でも、男性が女性を上回ったほか、携帯電話の保有率は男性で63.2%、女性で52.8%となり、性別による差が最も大きかった。世帯レベルで見ると、パソコンの保有率が9.1%と低い一方、インターネットの普及率は56.2%へ上昇し、携帯電話の保有率は98.9%と高かった。これは家族で1台を共有するような世帯が多いことを示している。

また、居住地域が都市か地方かによっても、ICTの普及の程度は大きく異なるが、教育・医療・金融・行政支援などの分野でオンラインサービスが拡大する中、デジタル格差による問題が顕在化している。バングラデシュ・ソフトウエア情報サービス協会(BASIS)のAKMファヒム・マシュルール元会長は、「インドでは人口の70%以上がインターネットに接続しており、パキスタンでも60%を超える。バングラデシュのインターネット料金は他国より著しく高く、データ料金の半分以上が税金と手数料に消えている」として、普及が進まない要因を指摘している(「デーリー・スター」紙12月20日)。なお、同調査での電力普及率は98.9%に達しており、未電化の世帯はほとんどなくなっている。

(注)回答者は6万1,632世帯。対象者は5歳以上のバングラデシュ国民。

(片岡一生)

(バングラデシュ)

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