サウジアラビアのナイフ・アルラジー・インベストメント、タンジェで観光開発に約42億円投資へ

(モロッコ、サウジアラビア)

ラバト発

2025年12月15日

サウジアラビアのリヤドで開催された国連観光総会(第26回)の場で11月11日、サウジアラビアの投資会社ナイフ・アルラジー・インベストメント(Naif Al-Rajhi Investment)グループは、モロッコ北部タンジェで進行中の観光複合開発プロジェクト「シテ・デ・ラ・メディテラネ(Cité de la Méditerranée)」に2億5,000万ディルハム(約42億5,000万円、1ディルハム=約17円)を投資する覚書(MoU)をモロッコ政府と締結した(「Medias24」11月11日)。

MoUは、ファティム・ザハラ・アモール観光・手工芸・社会的連帯経済相、モロッコ観光工学協会(SMIT)最高経営責任者(CEO)イマド・バラカド氏と、ナイフ・アルラジー・インベストメントグループの代表者との間で署名された。

このプロジェクトは、モロッコ観光戦略「2023–2026ロードマップ」に沿った重点事業で、タンジェの海岸を高級レジャー・観光拠点に変えることを目的とし、商業、文化、娯楽施設を含む複合開発を計画している。完成後は多数の直接雇用と間接雇用を創出する見込み。

ナイフ・アルラジー・インベストメントグループは、アラブ首長国連邦、英国、米国、アルゼンチンなどで国際的に13以上の業種でビジネスを展開しており、Forbes Middle Eastによって「アラブの有力ファミリー企業100社」の1つとして取り上げられている。

地元メディアによると、高級ホテル分野や高成長が見込まれるセグメントでの追加投資機会もすでに検討されており、これはサウジアラビアの経済関係者によるモロッコ観光市場への関心の高まりを示している、としている。

(鈴木優香)

(モロッコ、サウジアラビア)

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