ゼレンスキー大統領がワルシャワ訪問、ポーランドの大統領や首相らと会談
(ウクライナ、ポーランド)
ワルシャワ発
2025年12月25日
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は12月19日、ポーランドの首都ワルシャワを訪問し、ポーランドのカロル・ナブロツキ大統領やドナルド・トゥスク首相らと会談、両国関係強化や軍事支援について協議を行った。2025年8月にナブロツキ大統領が就任して以来、ゼレンスキー大統領によるポーランドへの初の公式訪問となる。
ナブロツキ大統領との会談では、主に、安全保障分野での協力、特に対ドローン防衛について議論された。ウクライナの防衛経験や技術を共有し、ドローン防衛に関する協議が提案された。さらに、ポーランド企業のウクライナ復興への参加についても話し合われた。また、第二次世界大戦中にボウィン(ウクライナ語でボリーニ)で虐殺されたポーランド人の遺体発掘(2025年2月27日付地域・分析レポート参照)への協力についても議論された。ウクライナ側が遺体発掘を加速する計画を提示し、緊張緩和に期待が寄せられる。他方で、ナブロツキ大統領は会談後、2022年以降ポーランドがGDPの4.91%をウクライナ支援に充てたことを強調し、「その努力が十分に評価されていない」と指摘した。
トゥスク首相との会談では、トゥスク氏が「ポーランドとウクライナは同盟国であり、ポーランドは全力でウクライナを支援している」と述べた。ポーランドとウクライナの関係について、両国の間に時折生じる不満を認めつつ、共通の利益は「独立したポーランド、独立したウクライナ、安全な欧州である」と語った。
(遠山宗督)
(ウクライナ、ポーランド)
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