インド初、フランチャイズ制ピックルボールのプロリーグが開幕

(インド)

調査部アジア大洋州課

2025年12月09日

インドの首都ニューデリーで12月1~7日、ピックルボールの初のフランチャイズ制(注1)プロリーグ「インディアンピックルボールリーグ(IPBL)」が開催された。タイムズ・グループとして知られるインド最大級のメディア複合企業「ベンネット・コールマン(BCCL)」が主催し、男女混合の団体形式で計6チームが参加した。インド国内におけるピックルボールの大会は過去複数回にわたって開催されてきたが、その多くは個人エントリー方式で、アマチュアからプロまで誰でも参加が可能だった。今回の大会は、企業やオーナーが出場チームを管理しており、各チームの出場選手はドラフト方式で選抜された。

ドラフトはIPBLの開催1カ月前に実施され、国内外のトップ選出と若手を含む計53選手を対象に次の3つのカテゴリーから各チームそれぞれ出場選手を選抜した。

  1. Super Stars Pro International:全世界のスター選手
  2. Super Stars Pro Indian:インド国内におけるトッププレーヤー
  3. Rising Stars:若手有望株

ピックルボールは、テニスとバドミントンと卓球の要素を組み合わせた米国発祥のラケットスポーツで、穴の開いたプラスチックボールと板状のパドルを使い、バドミントンコートと同じ広さのコートで打ち合うスポーツだ。ルールは簡単で、適度な運動量のため、子供から高齢者まで幅広い年齢層が気軽に楽しめるのが特徴。日本でも人気が急上昇している。

BCCLのマネージング・ディレクターであるビニート・ジェイン氏は、IPBLの発足式の場で「これは単なるスポーツの大会ではない。インドに新しいスポーツ文化を根付かせるためのムーブメントであり、ピックルボールをインドでクリケットに次ぐ人気スポーツにする」と述べ、ピックルボールを次世代のメジャースポーツに掲げるとともに、スポーツを通じて新たな夢とキャリアを築くことの可能性を強調した。

また、第1回となる本大会では、インドの大手スポーツメディア企業ナザラ・テクノロジーズ傘下のアブソリュート・スポーツがオーナー企業の「ムンバイ・スマッシャーズ」が優勝した。出場チームは、次のとおり。

  1. ムンバイ・スマッシャーズ
  2. ベンガルール・ブラスターズ
  3. チェンナイ・スーパー・ウォーリアーズ
  4. キャピタル・ウォーリアーズ・グルガオン
  5. ハイデラバード・ロイヤルズ
  6. ラクナウ・レパーズ

(注)スポーツリーグやビジネスモデルでよく使われる仕組みで、リーグ本部がブランドや運営ルールを統括し、各チーム(または店舗)が独立した法人として運営される方式。

(野本直希)

(インド)

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