イスラエル、ギリシャ・キプロスと第10回首脳会議を開催
(イスラエル、ギリシャ、キプロス、米国、パレスチナ、レバノン)
テルアビブ発
2025年12月23日
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、ギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相、キプロスのニコス・フリストドゥリディス大統領は12月22日、エルサレムで第10回の3カ国首脳会議を開催し、共同宣言を採択した。
キプロス大統領府
によると、共同宣言では、首脳会談の年次開催と閣僚・実務レベルの会合拡充を明記し、米国を加えた「3+1」形式の重要性を再確認した。
安全保障分野では、防衛・軍事問題に関する3カ国間の継続的な協力を強化し、テロ対策への取り組みを再確認し、海路や重要インフラを保護するための協力深化を強調した。キプロスには2026年に海上サイバーセキュリティー・センター・オブ・エクセレンス(MCCE)が設立されるという。人道支援では、キプロスとギリシャによるガザ向け「アマルテア海上回廊」の継続と、米国主導の民間軍事調整センター(CMCC)を通じた物資搬入の進展を評価した。
緊急対応協力では、作業部会の設置やキプロス地域航空消防ステーションの創設、海洋油汚染対策の合同演習実施を盛り込み、医療・気候変動・水管理に関する覚書策定も開始するとしている。
エネルギー分野では、天然ガス開発、電力相互接続、再生可能エネルギーの推進を確認し、インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)構想に沿った物流・電力・データの接続性強化を掲げた。
さらに、2026年にキプロスがEU議長国を務めることを契機に、EUとイスラエルの関係強化や、アブラハム合意の拡大に向けた取り組みを再確認し、イスラエルとレバノンの対話の進展を歓迎するとした。
ネタニヤフ首相は共同記者会見
で、「東地中海における3つの真の民主主義国家が結束し、強さによって安定・繁栄・平和を実現する」と述べた。
イスラエルの軍事衝突の関連情報は、ジェトロのイスラエルとハマスの衝突の特集、イスラエルとイラン情勢の特集を参照。
(中溝丘)
(イスラエル、ギリシャ、キプロス、米国、パレスチナ、レバノン)
ビジネス短信 338c962e6b991245




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