中東地域最大規模の自動車アフターマーケット見本市「オートメカニカ ドバイ2025」開催

(アラブ首長国連邦、中東、ドイツ、中国、インド、日本)

ドバイ発

2025年12月25日

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ・ワールド・トレード・センター(DWTC)で129日~11日、「オートメカニカ ドバイ2025」(Automechanika Dubai 2025)が開催された。同見本市は、中東・アフリカ地域で最大規模の自動車アフターマーケットおよびサービス産業の国際展示会で、世界60カ国以上から2,400社超が出展し、来場者数は過去最高の5万人以上を記録した。

写真 Automechanika外観(ジェトロ撮影)

Automechanika外観(ジェトロ撮影)

主な出展国別では、中国640社、インド121社、ドイツ87社が出展。ジャパンパビリオンは設置されなかったものの、日本企業19社が参加し、そのうち2社は現地ディストリビューターと共同出展した。主催者のメッセフランクフルトによると、「新規出展や新型コロナ禍以前に参加していた企業の復帰により、出展社数は増加傾向にある。特に、UAEを拠点にアフリカ市場への進出を狙う企業が多く見られた」という。

写真 日本企業ブース(ジェトロ撮影)

日本企業ブース(ジェトロ撮影)

写真 中国パビリオン(ジェトロ撮影)

中国パビリオン(ジェトロ撮影)

UAEの自動車アフターマーケット市場は、2024年の約70億ドルから2030年までに84億ドルへ成長が見込まれる(年平均成長率約3.7%)。高温や砂塵の多い環境による部品摩耗や電気自動車(EV)普及が需要を押し上げ、タイヤが最大セグメント、ターボチャージャーが最速成長分野となっている。

UAE政府は2023年に「国家電気自動車政策外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、2050年までに国内の車両の50%をEVやハイブリッド車(HEV)にする目標を掲げた。同政策は、輸送部門のエネルギー消費を40%削減し、二酸化炭素(CO2)排出を1,000万トン削減することを目的としている。さらに、充電インフラの整備やEVバッテリーのリサイクル体制構築を推進し、世界水準のEVエコシステムを形成する方針だ。政府は民間投資を呼び込み、持続可能なモビリティと新産業の創出を目指している。

次回の同見本市は、ドバイ・エキシビション・センター(Dubai Exhibition Center、DEC、Expo2020跡地)にて2026年11月10~12日の開催が予定されている。

(和田梅花)

(アラブ首長国連邦、中東、ドイツ、中国、インド、日本)

ビジネス短信 206b62e1046701e0