セレス、清華大学と次世代車載バッテリーの研究開発センター設立

(中国)

成都発

2025年12月12日

中国の重慶市に本社を置く新エネルギー車メーカーの賽力斯集団(セレス)は12月1日、清華大学と共同で設立した次世代車載バッテリーの研究開発センター、「バッテリーイノベーション技術共同研究センター」の開所式を11月28日に行ったと発表した。

同研究センターは、次世代の車載バッテリーに関するコア技術の研究開発を行い、理論、技術、製品を結ぶ産学研連携によるイノベーション体系を構築し、中国の新エネルギー車産業の質の高い発展を加速させるとしている。

清華大学の彭剛副校長は、「大学と企業との間の相互協力の深化を図り、組織的な研究開発を推進することで、車載バッテリーのコア技術を突破し、高度な科学技術の自立・自強への発展の基盤を支える重要な道筋となる。清華大学の先端分野の基礎研究における強みとセレスの市場実戦分野での豊富な経験を生かしながら、次世代バッテリー技術体系におけるブレークスルーを実現し、中国の新エネルギー車産業の質の高い発展への貢献に注力する」と述べた。

セレスの張興海董事長は、今後の方向性について「本研究センターが電池と安全技術の『攻めの拠点』、イノベーション成果の『実用化ハブ』、高度人材の『育成基地』となり、新エネルギー車産業の発展と動力電池技術の持続的な発展を着実に支援する」と表明した。

近年、セレスは技術研究開発に多額の投資を行っている。同社は2025年11月5日に、香港証券取引所に新規上場した。資金調達額は140億1,600万香港ドル(約2,803億2,000万円、1元=約20香港ドル)に達しており、この調達資金の約70%を同社の研究開発に投じるとしている。

(王植一)

(中国)

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