1~10月の自動車生産は前年同期比2.8%減、国内販売は3.9%増

(タイ)

バンコク発

2025年12月05日

タイ工業連盟(FTI)は10月25日、10月の自動車生産台数が前年同月比14.2%増の13万5,685台だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。部門別では、乗用車が前年同月比17.9%増の5万5,997台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が11.7%増の7万9,688台となった。全体の60.9%を占める輸出向けは前年同期比5.9%減の8万2,603台となった一方、国内販売向けは70.7%増の5万3,082台に伸びた。

2025年1~10月累計では、前年同期比2.8%減の121万1,486台だった。部門別では、乗用車が4.7%減の45万1,710台、ピックアップトラックなどの商用車が1.7%減の75万9,776台となった。また、輸出向けは8.2%減の79万1,297台、国内販売向けは9.2%増の42万189台だった。

国内販売台数は10月に前年同月比24.8%増の4万7,032台となった。1~10月累計は前年同期比3.9%増の49万5,001台だった。

企業動向をみると、中国メーカー(注)は2025年に入っても販売攻勢を強めており、1~10月累計の乗用車販売シェアは2024年通年の18.8%から21.1%へと2.3ポイント上昇した。一方、日本メーカーのシェアは1~10月累計で2024年通年の64.8%から、61.3%と3.5ポイント低下している(添付資料図1参照)。

商用車販売シェアでも、中国メーカーのシェアは1~10月累計で2024年通年の7.1%から、13.1%に6.0ポイント上昇した。日本メーカーのシェアは1~10月累計で2024年通年の84.4%から、75.3%と9.1ポイント下がっている(添付資料図2参照)。商用車のうち、1トン・ピックアップ車(PPV:Pick-up Passenger Vehicleは含まず)の日本メーカーの1~10月累計シェアは2024年通年の91.5%から91.0%と微減にとどまり、引き続き日本メーカーの独壇場となっている(添付資料図3参照)。

自動車全体の総販売シェアでは、中国メーカーの1~10月累計は、2024年通年の11.6%から16.4%へ4.8ポイント上昇した。一方、日本メーカーの1~10月累計は、2024年通年の76.7%から、69.9%へ6.8ポイント低下している(添付資料図4参照)。

10月の完成車の輸出台数は前年同月比1.5%減の8万3,064台、輸出額は4.5%減の約532億バーツ(約2,554億円、1バーツ=約4.8円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は0.6%減の約768億バーツだった。1~10月累計では、完成車の輸出台数は前年同期比9.5%減の77万2,095台、輸出額は12.4%減の約5,158億バーツとなった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は、8.4%減の約7,346億バーツだった。

(注)中国企業には、BYDや上海汽車(MG)、長安汽車(CHANGAN)、長城汽車(GWM)などが含まれる。

(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)

(タイ)

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