マルチ・スズキ、インドで四輪車累計販売が3,000万台超え

(インド)

ベンガルール発

2025年11月14日

インド国内の乗用車販売台数のシェアトップを誇るマルチ・スズキ・インディアは11月2日、国内の四輪車累計販売台数が3,000万台を突破した。1983年12月のインド初の国産車種「マルチ800」の発売開始以降、42年で達成した。なお、日本の親会社のスズキは2025年3月に日本国内の四輪車(軽四輪車と登録車の合計)累計販売台数3,000万台を達成しているが、1955年に軽四輪車「スズライト」の発売開始から69年6カ月を要している。インドの方が、日本に比べ27年6カ月早く、国内の四輪車累計販売台数3,000万台に到達している。

インド国内で展開されているハイブリッド車やCNG車(注)を含む19車種のうち、販売台数上位10車種をみると、ハッチバックが5車種1,579万台、バンが3車種469万台、セダンが1車種290万台、多目的自動車(UV)が1車種133万台となっている。「マルチ800」の市場参入から始まり、エントリーモデルを多く販売しインド国内でのモータリゼーションに貢献してきたが、近年はインド市場で人気を伸ばしているUVモデルも上位にランクインしている。さらには2024年11月、スズキ初となるバッテリー式電気自動車(BEV)の「eビターラ」をグジャラート工場で生産し、100以上の国・地域で販売することを発表した。2025年8月には欧州向けの輸出が開始している。

マルチ・スズキ・インディア社長の竹内寿志氏は「四輪車の普及率が人口1,000人あたり約33台である現状を踏まえると、今後もより多くの人々に移動の喜びを届け、同時に経済・環境の両面での貢献に努めていく」とコメントした。

(注)圧縮天然ガス(Compressed Natural Gas)を燃料として走行する自動車。

(大野真奈)

(インド)

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