米中間選挙は民主党優位、無党派層のトランプ大統領の支持率低下、世論調査

(米国)

調査部米州課

2025年11月12日

米国では、11月の2つの州知事選挙と、ニューヨーク市長選で、いずれも民主党候補が勝利した(2025年11月6日記事参照)。最近の世論調査では、2026年11月の中間選挙の投票見通しで、民主党が優位となり、ドナルド・トランプ大統領の支持率は特に無党派層で著しく低下している。

経済誌「エコノミスト」と調査会社ユーガブは11月11日、トランプ政権などに関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによると、中間選挙でいずれの党の候補者に投票するかという問いに、民主党候補者が46%で、共和党候補者(39%)を7ポイント上回った。前週の3ポイント差から広がった。

トランプ氏の支持率は39%で、前週から横ばいだった。支持政党別では、3月の調査時と比較すると、無党派層の支持率は40%から28%に大きく低下した。民主党支持者は10%から5%、共和党支持者は93%から85%に低下した。

ハーバード大学米国政治研究センターとハリス・インサイト・アンド・アナリティクスが11月に実施した世論調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注2)では、各政党への支持率は9月の調査時と比較すると、共和党が47%から44%に3ポイント低下し、民主党は42%から43%にわずかに上昇した。

経済状況については、「縮小している」という回答が38%、「3~5%成長している」は37%だった。経済運営で頼りになるのは「議会の民主党」が51%で、「トランプ政権・共和党」(49%)をわずかに上回った。

マサチューセッツ州ボストンのエマーソン大学が11月に実施した世論調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注3)によると、トランプ氏の支持率は41%と、10月の調査時(45%)から4ポイント低下した。

同大学世論調査のエグゼクティブディレクターのスペンサー・キンボール氏は「大統領就任(1月)以来、トランプ氏は主要層の支持を失っている。共和党支持者の支持率は91%から79%へと12ポイント低下し、不支持率は無党派層で44%から51%に、ヒスパニックは39%から54%へ上昇した」と述べた。

(注1)実施時期は11月7~10日、対象者は全米の成人1,663人。

(注2)実施時期は11月4~6日、対象者は全米の登録有権者2,000人。

(注3)実施時期は11月3~4日、対象者は全米の登録有権者1,000人。

(松岡智恵子)

(米国)

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