サウジアラビア市場で米国の自動車安全基準を認める協定に署名
(サウジアラビア、米国)
リヤド発
2025年11月27日
商業相兼サウジアラビア標準化公団(SASO)のマジッド・ビン・アブドゥッラー・アール・カサビ理事長は11月17日、米国のワシントンでジェミソン・グリア米国通商代表部(USTR)代表と会談し、米国の車両の安全基準を定める連邦自動車安全基準(FMVSS)がサウジアラビアの自動車安全基準を完全に満たすことに関する合意に署名した〔11月21日付サウジアラビア国営通信社(SPA)〕。
グリア代表は「ドナルド・トランプ米大統領は、米国製自動車に対する非関税障壁を引き下げることで米国輸出市場を拡大し、米国企業と労働者に新たな機会を創出している。サウジアラビアとの貿易交渉は、中東の主要同盟国と米国との貿易・経済関係の深化において大きな進展を遂げた。サウジアラビア側の協力に感謝し、相互に関心のある貿易問題について、今後とも協議を続けていくことを期待する」と述べた。
USTRによると、サウジアラビアは、米国が維持するFMVSSに適合する自動車および自動車部品を、サウジアラビアの自動車安全基準、またはこれらの基準のいかなる改正や後継文書の下で定められた本質的な安全性に関する関連仕様を満たすものとして、引き続き承認し受け入れることになる。サウジアラビアは、適用される全てのFMVSSに適合する自動車または自動車部品に対し、同等のFMVSSが存在しない現在または将来の自動車安全要件または基準に適合することを要求しないものとしている。
11月21日付SPAによると、サウジアラビアによるFMVSSの採用は、サウジアラビア市場における安全性と信頼性の基準向上、消費者保護と自動車品質の向上に加え、産業、運輸、物流分野の発展に幅広い機会をもたらすことが期待されるという。
(林憲忠)
(サウジアラビア、米国)
ビジネス短信 b244a6bfbec0f715




閉じる
