10月のインフレ率は前月比0.0%、市場予測を下回る
(チリ)
サンティアゴ発
2025年11月18日
チリ国家統計局(INE)は11月7日、10月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前月比0.0%で、2025年の累計と前年同月比はともに3.4%増だったと発表した(添付資料図参照)。
消費者物価指数を構成する13費目のうち、6つが前月比プラス、5つがマイナスとなり、2つは前月と変わらなかった。プラスとなった費目のうち、食品とノンアルコール飲料(0.5%)の上昇が目立った一方、衣料品・履物(マイナス3.1%)と情報通信(マイナス1.1%)は下落した。
ニコラス・グラウ財務相は「市場予想の前月比0.3%を大幅に下回り、家計にとって非常に良いニュースだ」と評価した。加えて、「(前年同月比のCPIも)中央銀行の目標3%に近づいている」と述べ、10月の経済活動指数(IMACEC)が3.2%上昇したことや失業率低下と併せ、経済が改善傾向にあることを示した。
一方、専門家は「インフレ抑制は前進だが、(予測されている2025年のGDP)成長率は約2.5%と低水準で、雇用創出にはさらなる経済成長が必要」と警告している。
(橋爪優太)
(チリ)
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