ラマポーザ大統領が内閣改造を実施、国民統一政府は維持
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2025年11月19日
南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領は11月12日、内閣改造を発表した。民主同盟(DA)から入閣していた森林・漁業・環境相のディオン・ジョージ博士を解任したが、国民統一政府(GNU)の体制は維持した。ラマポーザ大統領は大幅な改造は行わなかったものの、この動きはGNU発足以来2度目の人事刷新で、アフリカ民族会議(ANC)以外の政党から任命された閣僚が交代したのは初めてのことだ。
ジョージ氏は、DAの財務責任者を兼務していたが、同党のスポークスマンであるウィレム・アウカンプ(Willem Aucamp)氏が後任に就任した。さらに、DA議員のアレクサンドラ・リリアン・アメリア・アブラハムズ氏が空席となっていた貿易・産業・競争副大臣に就任し、解任されていたアンドリュー・ホイットフィールド前副大臣の後任になった。DAは現在、GNU内で12のポスト(大臣6人、副大臣6人)を占めており、解任されたメンバーの後任は同じ党から選出されたため、ポスト数は変わらない。
今回の内閣改造は、11月3日に開催されたGNU会議において、DA党首で農業相のジョン・スティーンヘイゼン氏がラマポーザ大統領と会談した際に正式に要請したことが契機となった。
DAのスティーンヘイゼン党首は、「協調性は極めて重要だ。より良い統治と国民生活の向上を目指すわれわれの進歩には、政府内外における揺るぎないチームワークが不可欠だ。この使命において、全ての公職者が合意された議題に沿って行動することも重要」と述べた。さらに、新人事は「DAのGNUへの貢献を強化し、南ア国民が今必要とする緊急の改革課題を推進する」と強調した。
11月3日には、GNUにおける連立与党の結束は依然として最優先事項として、GNUを構成する10政党の指導者がGNUへの完全なコミットメントを再確認し、政府の優先事項策定における「効果的な協議」を確保することを誓約した。
(トラスト・ムブトゥンガイ)
(南アフリカ共和国)
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