CATLと海博思創、10年の包括的戦略提携を締結

(中国)

広州発

2025年11月28日

中国の車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は11月17日、エネルギー貯蔵システムのソリューションを提供する北京海博思創科技(以下、海博思創)と、福建省寧徳市で10年間の包括的な戦略的協力協定を締結したと発表した。両社はエネルギー貯蔵分野において新たなビジネスモデルを共同で探求し、産業チェーンの長期的な協力の新たなベンチマークを打ち立てることで、より高品質かつ持続可能な発展を目指す。

今回の協定により、両社は今後10年間にわたり「電池セル」「システム」「資本」「運営」という4分野で協調メカニズムを構築する。電池セルの安定供給に加え、交流(AC)側の部品(注)の共同調達、産業基金の設立、さらに開発・投資・運営・保守を一体化した管理プラットフォームの構築など、深いレベルでの協力を進める。

CATLは、技術イノベーションと資源の統合を通じて効率的でクリーンなエネルギーエコシステムの構築を目指しており、今回の提携は両社の技術開発、スマート製造、マーケットチャンネルの強みをさらに補完し、新型電力システムにおけるエネルギー貯蔵の大規模導入を加速するとしている。

海博思創によると、2026年1月1日から2028年12月31日までの期間、CATLから累計200ギガワット時(GWh)以上の電池セルを調達する予定で、同社のエネルギー貯蔵事業の大規模展開に向けて基盤を整える。さらに、両社は2026年から2035年までの期間中、毎年12月1日までに今後3年間の協力目標をローリング方式で更新し、対応する年限の協力覚書を締結することを合意した。

(注)交流側部品とは、蓄電システムにおける交流側に属する部品を指す。

(梁梓園)

(中国)

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