リマ市長と州知事が相次いで辞職、2026年大統領選に立候補へ
(ペルー)
リマ発
2025年10月20日
ペルーで、リマ市長のロペス・アリアガ氏とラ・リベルタ州知事のセサル・アクーニャ氏が10月13日に相次いで辞職した。理由は2026年4月に実施される大統領選挙(2025年3月26日記事参照)に立候補するためとしている。両氏は2021年の大統領選挙にも立候補した。
独立機関のペルー選挙審議会(JNE)の3月12日付決議0110-2025-JNEによると、大統領選挙に立候補の届け出をする者は投票日の6カ月前までに大臣、州知事、市長などの職を辞めなくてはならないと定めている。具体的には10月13日までに職を離れる必要がある。
アリアガ氏は市長在任中からリマ市内53カ所に「大統領」と記した大型看板を設置して広報活動を行っている。2026年大統領選は混戦が予想され、有権者に顔を覚えてもらう必要から、看板は目抜き通りやショッピングセンター付近などの目立つ場所に掲げられている。
市長在任中から「大統領」と記した大型看板。アリアガ氏は直接的な関与は否定している(ジェトロ撮影)
JNEが2026年選挙のために設置した選挙特別審判団(JEE)リマ中央第1支部は、選挙法に基づく選挙広報や行政府の中立性に関する規則に違反する可能性があると警告しているのに対し、同氏は看板設置に直接関与していないと主張している。
アクーニャ氏は2016年の大統領選挙にも立候補申請をして承認されていたが、その後、有権者への贈賄が発覚し、JNEが承認を取り消した。
(石田達也)
(ペルー)
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