8月の自動車生産は前年同月比6.1%減、国内販売は5.4%増加
(タイ)
バンコク発
2025年10月03日
タイ工業連盟(FTI)は9月23日、8月の自動車生産台数が前年同月比6.1%減の11万2,366台だったと発表した(添付資料表参照)。部門別では、乗用車が前年同月比7.7%減の4万3,172台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が5.1%減の6万9,194台だった。全体の65.8%を占める輸出向けは前年同期比10.7%減の7万3,956台となった一方、国内販売向けは4.1%増の3万8,410台に伸びた。
2025年1~8月累計では、前年同期比5.8%減の94万7,697台だった。部門別では、乗用車が7.9%減の34万6,240台、ピックアップトラックなどの商用車が4.5%減の60万1,457台となった。また、輸出向けは9.2%減の62万3,069台、国内販売向けは1.7%増の32万4,628台だった。国内販売台数は8月に前年同月比5.4%増の4万7,622台となった。1~8月累計は前年同期比8台増の39万9,619台だった。
企業動向をみると、中国メーカー(注)は2025年に入っても販売攻勢を強めており、1~8月累計の乗用車販売シェアは2024年通年の18.8%から22.0%へと3.2ポイント上昇した。一方、日本メーカーのシェアは1~8月累計で2024年通年の64.8%から、61.2%と3.6ポイント低下している(添付資料図1参照)。
商用車販売シェアでも、中国メーカーのシェアは1~8月累計で2024年通年の7.1%から、13.3%に6.2ポイント上昇した。日本メーカーのシェアは1~8月累計で2024年通年の84.4%から、75.4%と9.0ポイント下がっている(添付資料図2参照)。商用車のうち、1トンピックアップ車(PPV:Pick-up Passenger Vehicleは含まず)の日本メーカーの1~8月累計シェアは2024年通年の91.5%から91.0%と微減にとどまり、引き続き日本メーカーの独壇場となっている(添付資料図3参照)。
自動車全体の総販売シェアでは、中国メーカーの1~8月累計は、2024年通年の11.6%から16.8%へ5.2ポイント上昇した。一方、日本メーカーの1~8月累計は、2024年通年の76.7%から、69.9%へ6.8ポイント低下している(添付資料図4参照)。
8月の完成車の輸出台数は前年同月比17.3%減の7万1,179台、輸出額は24.5%減の約456億バーツ(約2,098億円、1バーツ=約4.6円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は18.1%減の約679億バーツだった。1~8月累計では、完成車の輸出台数は前年同期比12.4%減の60万2,975台、輸出額は15.3%減の約4,068億バーツとなった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は、10.6%減の約5,813億バーツだった。
(注)中国企業には、BYDや上海汽車(MG)、長安汽車(CHANGAN)、長城汽車(GWM)などが含まれる。
(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)
(タイ)
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