7月の自動車生産、前年同月比11.4%減の11万616台

(タイ)

バンコク発

2025年09月04日

タイ工業連盟(FTI)は8月25日、7月の自動車生産台数が前年同月比11.4%減の11万616台だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。部門別では、乗用車が前年同月比16.6%減の3万8,400台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が8.3%減の7万2,216台だった。全体の67.0%を占める輸出向けは15.4%減の7万4,100台、国内販売向けも2.1%減の3万6,516台に減少した。

2025年1~7月累計では、前年同期比5.7%減の83万5,331台だった。部門別では、乗用車が8.0%減の30万3,068台、ピックアップトラックなどの商用車が4.4%減の53万2,263台となった。また、輸出向けは9.0%減の54万9,113台、国内販売向けは1.4%増の28万6,218台だった。

国内販売台数は7月に前年同月比5.8%増の4万9,102台で、4カ月連続の増加となった。ただし、1~7月累計は前年同期比0.7%減の35万1,796台にとどまった。

企業動向をみると、中国メーカー(注)は2025年に入っても販売攻勢を強めており、1~7月累計の乗用車販売シェアは2024年通年の18.8%から、22.0%と3.2ポイント上昇した。一方、日本メーカーのシェアは1~7月累計で2024年通年の64.8%から、61.4%と3.4ポイント低下している(添付資料図1参照)。

商用車販売シェアでも、1~7月累計の中国メーカーは2024年通年の7.1%から、12.8%に5.7ポイント上昇した。日本メーカーのシェアは1~7月累計で2024年通年の84.4%から、75.9%と8.5ポイント下がっている(添付資料図2参照)。

商用車のうち、1トンピックアップ車(PPV:Pick-up Passenger Vehicleは含まず)の日本メーカーの1~7月累計シェアは2024年通年の91.5%から91.0%と微減にとどまり、引き続き日本メーカーの独壇場となっている(添付資料図3参照)。

自動車全体の総販売シェアでは、中国メーカーの1~7月累計は2024年通年の11.6%から、16.6%へ5.0ポイント上昇した。日本メーカーの1~7月累計は2024年通年の76.7%から、70.3%へ6.4ポイント低下している(添付資料図4参照)。

7月の完成車の輸出台数は前年同月比13.3%減の7万2,439台、輸出額は16.9%減の約469億バーツ(約2,157億4,000万円、1バーツ=約4.6円)だった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は11.3%減の約722億バーツだった。1~7月累計では、完成車の輸出台数は前年同期比11.7%減の53万1,796台、輸出額は14.0%減の約3,612億バーツだった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は、9.5%減の約5,134億バーツだった。

(注)中国企業には、BYDや上海汽車(MG)、長安汽車(CHANGAN)、長城汽車(GWM)などが含まれる。

(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)

(タイ)

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